研究課題/領域番号 |
12770603
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
富士岡 隆 山口大, 医学部, 助手 (50304473)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 胎生期ストレス / 養子 / 記憶 / 情動 / Fos / コルチコステロン / 扁桃体 / 視床下部 |
研究概要 |
私達はこれまでに、ラット妊娠母体への短時間の拘束ストレスは胎仔脳の神経細胞の分化・発達を促進させることを明らかにした(Neusoscience,1999)。今回私達は、母体ストレス後に認められた胎仔脳の形態変化が仔の生後の学習行動にどのような影響を及ぼすかを検討した。妊娠15日から17日まで、1日に30分の拘束ストレスを妊娠母体に毎日負荷し、産まれた仔をストレス群とした。ストレスを負荷しない母親から産まれた仔を対照群(非ストレス群)とし、12週齢以後のラットにおいて学習・記憶行動、情動反応、ストレス反応の違いを群間で比較した。その結果、ストレス群のラットはアボイダンステストと八方向迷路テストにおいて非ストレス群のラットに比べ有意に学習成績が良かった。アボイダンステストにおける扁桃体中心核のFos発現はストレス群の方が非ストレス群より有意に少なかった。オープンフィールドテストでは、ストレス群のラットは非ストレス群のラットに比べ自発運動量が少なかった。ストレスのかかっていない母親に養子に出したラットでは、アボイダンステストとオープンフィールドテストの結果は2群間に有意差がなかった。アボイダンス装置を用いた身体ストレス(フットショックあり)と心理ストレス(条件刺激だけでフットショック無し)負荷後の血中コルチコステロン濃度と視床下部室傍核のFos発現は2群間に差がなかった。 以上のことより、軽度な胎生期ストレスは生後の学習・記憶行動をよくすることがわかった。また、胎生期ストレスにより、不安に対する情動反応は低下した。しかし、ストレス群の視床下部・下垂体・副腎系の反応には変化がなかった。さらに、これらの胎生期ストレスの影響は、生後の環境に依存していることがわかった。
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