研究課題/領域番号 |
12770738
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
榎本 直史 久留米大学, 医学部, 助手 (40301668)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 脳死臓器移植 / 心移植 / 心保護 / heat shock protein / 心筋代謝 / 心筋保護 / 脳死モデル |
研究概要 |
脳死モデルに対する高温負荷後の摘出保存心に対する影響を心機能、心筋代謝及びheat shock protein発現より検討した。この予備実験として細胞内cAMPはpreconditioningあるいはheat shock proteinの発現に密接な関係があることに着目し、細胞内cAMP増加薬剤であるforskolinの影響を検討し報告した。 1.実験動物:New Zealand白兎15羽を使用する。 2.実験群:Control群;麻酔導入及び人工呼吸管理を6時間行い心摘出(n=5) Brain Death群;脳死状態6時間後に心摘出(n=5) Heat Shock群;脳死及び高温負荷6時間後に心摘出(n=5) 3.実験方法:摘出心を心筋保護液による心停止後、6時間の保存を行い心機能、心筋代謝及びheat shock protein発現を評価した。 4.結果 (1)心筋代謝:心筋細胞内ATPはHeat shock群で有意に高値で、CK-MB遊出量は有意に低値であった。脳死状態により血中カテコールアミン量は高値となった。(2)心機能:+dp/dtも同群で有意に高値であった。(3)心筋内heat shock protein定量:心筋中のinducible heat shock protein 72はHeat shock群で有意に高値となった。 5.考察 脳死状態によりhyperadrenergic stateとなり、これが移植心に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。移植前の高温負荷はheat shock proteinの発現をもたらし移植後心機能を温存することが示唆された。
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