研究課題/領域番号 |
12770799
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京歯科大学 (2001) 慶應義塾大学 (2000) |
研究代表者 |
南雲 剛史 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40237566)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 骨肉腫 / メソトレキセート / 耐性 / Rb遺伝子 / p53遺伝子 / MTAP遺伝子 / dihydrofolate reductase / cDNA microarray / 薬剤耐性 / 葉酸代謝酵素 / 分子生物学 |
研究概要 |
14例の骨肉腫臨床材料を使用した。 1、Rb変異とメソトレキセート(MTX)耐性:Rb遺伝子のSouthern blot解析またはRb蛋白の免疫染色性より6例においてRb変異を認めた。これらは全て画像上も組織学的にもMTX耐性と判定され、変異が検出されなかった8例と比較し有意差を認めた。これはRb変異をもつ細胞株がMTX耐性を示したin vitroの実験結果と同様であった。 2、p53変異とMTX耐性:p53遺伝子のPCR-SSCP-direct sequence解析またはp53蛋白の免疫染色性より10例において変異を認めた。このうちMTX耐性と判定されたものは5例であり、p53変異はRb変異と異なりMTX耐性機構への関与は少ないことが示唆された。 3、Methylthioadenosine phosphorylase (MTAP)欠失とMTX耐性:今回の臨床材料においてはmultiplex PCRを用いた解析でMTAP遺伝子のホモ欠失は認めなかった。 以上より臨床において骨肉腫のMTX耐性機序としてはRb遺伝子変異が重要であり、昨年度のデータと合わせるとRb変異例でのdihydrofolate reductaseの発現増強が直接関与すると考えられた。一方、p53変異やMTAP欠失はMTX耐性への関与は少ないと思われた。 4、cDNA microarrayによるMTX耐性に関与する分子の検索:今回、in vitroではMTX耐性骨肉腫株が得られなかったため、ヌードマウス可移植株MNNG/HOSを用いてin vivoでの耐性獲得を試みている。
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