研究課題/領域番号 |
12770808
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂下 美彦 千葉大, 医学部附属病院, 助手 (30312937)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | nociceptin / PACAP / 摘出脊髄 |
研究概要 |
電気生理学的実験設備を充実させ、幼若ラットおよびマウスを用いた摘出脊髄標本からの記録を可能とした。PACAP nociceptinなどの神経ペプチドの脊髄での作用について研究を行った。 <PACAPに関する研究> 生後1-3日のラットより摘出脊髄標本を作製し、後根より電気刺激を入れ、同側同髄節の腰髄前根より吸引電極にて細胞外記録を行った。また脊髄に伏在神経および大腿部の皮膚を機能的に連絡させたまま摘出した標本(摘出脊髄皮膚標本)を作製し、皮膚をカプサイシン刺激し、前根より細胞外記録を行った。 C線維を活性化する強度で後根を電気刺激すると時間経過の緩徐な脱分極反応(slow VRP)が前根より記録された。脊髄にPACAP受容体の選択的拮抗薬(Max.d.4)を適応するとこのslow VRPは濃度依存性に抑制された。また脊髄皮膚標本の皮膚にカプサイシンを適応して誘発される前根脱分極反応もMax.d.4により抑制された。摘出脊髄標本にPACAP受容体選択的作動薬(Maxadilan)を適応すると長時間持続する前根脱分極反応が濃度依存性に誘発され、Max.d.4の存在下ではこの反応が抑制された。 幼若ラット脊髄においてPACAP受容体は侵害刺激の伝達に興奮性に関与していることが示唆された。 <nociceptinに関する研究> 生後1-3日および10-12日のマウスより摘出脊髄標本を作製しslow VRPに対するnociceptinの作用を調べた。どちらの標本でもnociceptinは用量依存性にslow VRPを抑制し、マウス脊髄においてnociceptinは侵害刺激に対して抑制的に働くことが示唆された。
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