研究課題/領域番号 |
12770817
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石井 久成 京都大学, 医学研究科, 助手 (20314221)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ラット / 肝臓 / 虚血再灌流傷害 / アポトーシス / 活性酸素消去剤 / PBN / 肝細胞 / リポポリ多糖類 / 細胞傷害 / 一酸化窒素 / 誘導型一酸化窒素含成酵素 |
研究概要 |
本年度はラットを用いて肝虚血再灌流傷害モデルを作成し、活性酸素消去剤の傷害抑制効果を検討した。 (方法) 1.全身麻酔下にラットを開腹し、肝門部において右葉への血流を遮断し、肝右葉虚血とした。1時間後、遮断を解除し再灌流を行った。薬物投与群では活性酸素消去剤であるPBNを虚血5分前に、75mg/kgを静脈内投与した。 2.虚血前、再灌流直後、再灌流3時間後ならびに6時間後に採血し肝逸脱酵素(GOTならびにGPT)を測定した。 3.再灌流6時間後に、門脈からコラゲナーゼを灌流し、虚血側と非虚血側に分けて肝細胞を分離採取した。分離採取した肝細胞はフローサイトメトリーを用いてDNAの断片化を測定することにより、アポトーシスの程度を評価した。 (結果) 1.虚血再潅流によりGOTならびにGPTは上昇したが、PBN投与群(n=6)では、再潅流3時間後ならびに6時間後の値がコントロール群(n=6)に比し有意に低かった(ともにp<0.01)。 2.フローサイトメトリーでは、コントロール群でも、PBN投与群でも、DNA断片化を生じた細胞は、虚血側、非虚血側とも10%未満であった。これは肝細胞採取の段階でアポトーシスに陥った細胞が除去されたためと考えられIPBNの効果を評価するには至らなかった。 以上より、PBNは肝虚血再灌流傷害を抑制することが明らかとなった。しかし、その抑制がアポトーシス抑制によるものかどうかは判明しなかった。
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