ARDS肺障害に対するプロポフォールの軽減効果についての研究

• 研究課題/領域番号: 12770818
• 研究種目: 奨励研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 麻酔・蘇生学
• 研究機関: 神戸大学
• 研究代表者: 高雄 由美子 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (60243309)
• 研究期間 (年度): 2001 – 2002
• 研究課題ステータス: 完了 (2001年度)
• 配分額: 900千円 (直接経費: 900千円); 2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
• キーワード: ARDS肺障害 / プロポフォール

研究概要

ウサギでARDS肺障害モデルを作成し、静脈内麻酔薬であるプロポフォールが肺障害の軽減に対して有効かどうかについて検討している。日本家兎をコントロール群として生理食塩水投与群、エンドトキシン投与群、エンドトキシン+プロポフォール投与群の3群にわけた。エンドトキシン+プロポフォール投与群では投与量により少量投与群(2mgボーラス投与+4mg/hr持続投与)、中等量投与群(3mgボーラス投与+6mg/hr持続投与)、大量投与群(5mgボーラス投与+15mg/hr持続投与)の3群にわけた。肺障害モデルの作成はエンドトキシン5mg/kgを30minかけて静脈内に持続投与することにより作成した。プロポフォール投与群ではさらにエンドトキシン投与前に所定のプロポフォールを投与した群(前処置投与群)とエンドトキシン投与後に所定のプロポフォールを投与した群(後処置投与群)にわけた。血液ガス分析、摘出肺の湿乾重量比、組織標本の比較、気管支肺胞洗浄液(BALF)の分析を行った。結果よりプロポフォール前処置投与群では有意に非投与群と比較し肺障害が軽減できた。今後プロポフォール前処置投与群における群間の比較を行い至適投与量について検討する。さらにプロポフォールによる肺障害の軽減の機序についても検討予定である。