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麻酔薬のムスカリンtype2受容体およびアドレナリンβ2受容体への作用解析

研究課題

研究課題/領域番号 12770851
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関産業医科大学

研究代表者

南 浩一郎  産業医科大学, 医学部, 講師 (70279347)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードG蛋白結合受容体 / M2受容体 / アドレナリン / Gq蛋白結合受容体 / Gs蛋白結合受容体 / アデニレートシクラーゼ / ハロセン / トラマドール / 麻酔薬 / イオンチャンネル / Gi蛋白結合受容体 / ムスカリン受容体M2
研究概要

麻酔薬の作用はイオンチャンネルや受容体に作用することが知られているが、そのメカニズムはいまだに解明されていない。最近、G蛋白結合受容体が中枢神経系において麻酔機序に関与しているという報告がなされ麻酔作用に大きく関与していることが明らかとなってきた。G蛋白結合受容体にはGq蛋白結合受容体だけでなくM2受容体やアドレナリンβ2受容体を始めとしたGi及びGs蛋白結合受容体も多く存在し、これらは麻酔薬による不整脈や心筋抑制作用をはじめとした作用に大きく関与していると考えられている。
現在まで、私はアフリカツメガエル卵母細胞発現系を利用してメタポトロピックグルタミン受容体、セロトニン受容体、M1受容体、サブスタンスーP受容体といったGq蛋白結合受容体に対する麻酔薬の作用を検討してきた(Minami et al.,1997,1997,1998、2002)。Gq蛋白結合受容体はアフリカツメガエル卵母細胞発現系などでPLCを介した細胞内Ca^<2+>の変動により容易に解析できるが、しかし、M2受容体やアドレナリンβ2受容体などのGi及びGs蛋白結合受容体はKchannelやアデニレートシクラーゼに作用しており、PLCを介した細胞内Ca^<2+>の変動を利用した解析ができないため、麻酔薬のM2受容体やアドレナリンβ2受容体に対する詳しい検討は行われていないのが現状である。そこで、今回の私の研究においては、(1)GiとGqと間でキメラG蛋白RNAを新たに合成し、このキメラG蛋白RNAとGi蛋白結合受容体RNAを同時にアフリカツメガエル卵母細胞に注入発現させて、Gq蛋白結合受容体と同じようにPLCを介した細胞内Ca^<2+>の変動を利用した、新しいGi蛋白結合受容体の薬理学的解析方法を確立した(2)本年度はこの方法を用いてGi蛋白結合受容体ムスカリン受容体M2に対する麻酔薬ハロセンの作用を電気生理学的に解析した結果、ハロセンはM2受容体を抑制することが明らかとなった(現在投稿準備中)。現在、これらの実験系を利用して鎮痛薬トラマドールのM1,M2への影響を検討している最中である。
(Shiraishi et al.,2001)以上によりGi蛋白結合受容体の新しい薬理学的解析方法を用いた麻酔薬のM2への詳細な作用解析を行い、Gi蛋白結合受容体も麻酔薬のターゲットになりうることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Minami K: "Inhibition of 5-Hydrotryptamine type 2A receptor-induced currents by n-alcohols and anesthetics"J Pharmacol Exp Thera. 281・3. 1136-1143 (1997)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Minami K: "Inhibitory effects of anesthetics and ethanol on muscarinic receptors expressed in Xenopus oocytes"Eur J Pharmacol. 339・2-3. 237-244 (1997)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Minami K: "The effects of ethanol and anesthetic son type 1 and type 5 metabotropic glutamate receptors expressed in Xenopus oocytes"Mol Pharmacol. 53. 148-156 (1998)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Shiraishi M: "Inhibition by tramadol of muscarinic receptor-induced responses in cultured adrenal medullary cells and in Xenopus oocytes expressing cloned M1 receptors"J Pharmacol Exp Thera. 299・1. 255-260 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Minami K: "The Inhibitory Effects of Anesthetics and Ethanol on Substance P Receptors Expressed in Xenopus Oocytes"Anesth Analg. 94・1. 79-83 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Hara K., et al.: "The prolonged effect of a muscle relaxant in a patient with chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy"Anesthesia & Analgesia. 90・1. 224-226 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Uryu K., et al.: "Inhibition by neuromuscular blocking drugs of norepinephrine transporter in cultured bovine adrenal medullary cells"Anesthesia & Analgesia. 91・3. 546-551 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Hara K., et al.: "Dual effects of intravenous anesthetics on the function of norepinephrine transporters"Anesthesiology. 93・5. 1329-1335 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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