研究課題/領域番号 |
12770893
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
横山 良仁 弘前大学, 医学部, 助手 (90261453)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 卵巣癌細胞 / アポトーシス / CDDP / Clofibric acid / Dexamethasone / Carbonyl reductase / プロスタグランディンE2 / リンパ節転移 / プロスタグランディンE_2 / clofibric acid / dexamethasone / 卵巣癌細胞株 / bcl-2 / bax |
研究概要 |
卵巣癌細胞(OVCAR-3)をCDDP単独添加群とCDDPにClofibric acid(CA)とDexamethasone(DEX)を添加した群にわけ培養すると、CAとDEXを添加した群でアポトーシス細胞が有意に増加した。さらにCAとDEXを添加した群ではCaspase-3が明らかに活性化していた。一方CAとDEX添加のみではアポトーシス誘導は起こらなかった。この結果からCAとDEXはCDDPのアポトーシス誘導を促進する働きがあることが示唆された。CAとDEXは細胞内ミトコンドリアのβ酸化系活性を亢進させる。そこでCAとDEX添加時のCarbonyl reductase(CR)の発現を調べるとCAとDEX群でより機能的なCR1が誘導されていることがわかった。この結果は細胞内で酸化ストレスが発生してることを示唆し、ミトコンドリア経路によるアポトーシスが起こっていることを示唆する。同時にCAとDEX群では培養上清のプロスタグランディン(PG)E2濃度がCDDP単独添加群に比べ有意に低下していた。PGはアポトーシスを抑制する。CRはPGを不活化することが知られている。以上の結果から、CAとDEXによるアポトーシス誘導機序は、CR発現が誘導され、CRがPGE2を不活化することで細胞増殖を抑制するということが考えられる。 上皮性卵巣癌組織でのCR発現の低下は有意に後腹膜リンパ節転移と相関し、上皮性卵巣癌でのCRの発現低下は、有意に予後不良因子になることがわかった(Br J Cancer 2001 85 : 1032-1036)。
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