研究課題/領域番号 |
12770896
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
清水 久美子 千葉大, 医学部附属病院, 助手 (70272317)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | サイトメガロウイルス / 先天性感染 / 再活性化 / 抗体価 |
研究概要 |
2000年6月〜2001年2月に当科妊婦検診を行い同意を得た187名に対し、サイトメガロウイルスCMV IgG抗体[CMV IgG(II)-EIA]とCMV IgM抗体[CMV IgM(II)-EIA]を測定した。CMV IgG抗体非保有率は24歳以下27.8%、25-29歳25.9%、30-34歳20.3%、35-39歳31.3%、40歳以上0%、全体で23.5%と低年令層で高率であった。CMV IgM抗体陽性率は3.2%(6例)、保留域を含め5.9%であった。妊娠経過中のCMV IgG陽転化例は認めなかった。CMV IgM陽性例は全てIgG抗体を初回より保有しIgG抗体価の有意な上昇は認めなかった。1例は妊娠13週時CMV IgM陽性が妊娠34週で陰性化し胎児に異常所見は認めず妊娠経過観察中である。3例は分娩まで観察可能であり、1例は妊娠14週時のCMV IgM陽性が39週時に陰性化した。IgG抗体価の変動は認めず児は異常所見なくCMV IgM陰性であった。1例は妊娠16週時にCMV IgM陽性、36週で保留域でありIgG抗体価の変動は認めず児は異常所見なし。1例は妊娠19週時にCMV抗体価高値、ペア血清で抗体価上昇は認めないがCMV IgM強陽性を示した。以後の検索は本人の承諾の下に行い、CMV IgM(EIA)抗体価高値持続しIgG抗体価は漸減した。妊娠28週、37週の子宮頚管内CMV DNA-PCR[ロシュ社]、[ORF HVLF4領域(305bp)増幅]は陽性を示した。NASBA法で検討中であり本人の同意下にウイルス培養中である。妊娠31週時の羊水DNA-PCRとウイルス培養は陰性を示し、胎児期と出生時所見に異常を認めなかった。児はCMV IgM陰性、髄液、尿、臍帯血のDNA-PCR(上記)陰性、尿培養陰性、胎盤は免疫染色でCMV陰性を呈した。CMV IgM保留域2例は妊娠経過観察中であり分娩4例は児に異常なく、うち1例はステロイド使用症例であった。ステロイド使用例12例中、CMV IgG陽性9例、陰性3例であり、経過中にIgM陽性化やIgG陽転化した症例は認めなかった。CMV再活性化が比較的早い妊娠週数で生じている可能性が示唆されたが、今後症例を重ねて検討予定である。
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