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鼻腔化学受容器(嗅覚、フェロモン、鼻粘膜血管受容器)の臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770949
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関東京大学

研究代表者

前田 陽一郎  東大, 医学部附属病院, 助手 (00312314)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード鼻粘膜 / 向精神薬 / acoustic rhinometry / in vitro bioassay法
研究概要

向精神薬誘発性と考えられる鼻閉について
(目的)日常診療において、鼻閉を愁訴として来院する患者さんの中に向精神薬を長期にわたり使用し、鼻閉コントロールが困難となる症例に対し、多面的な検討を行った。
(方法)向精神薬を長期にわたって使用している症例につき、その前鼻鏡所見、5000倍ノルアドレナリン経鼻投与前後における鼻腔通気性の変化、CT所見、採取した鼻粘膜の病理所見およびその粘膜収縮力の評価を行った。なお、鼻腔通気性の変化はacoustic rhinometryにより測定し、粘膜収縮力の評価はin vitro bioassay法を使用し、肥厚性鼻炎症例の鼻粘膜(通常のヒト鼻粘膜)と比較した。
(結果)前鼻鏡では著しい粘膜肥厚を認めた。ノルアドレナリン投与前および5分後のacoustic rhinometry所見では、C-notchの断面積や鼻腔容積に影響をほとんど与えなかった。また、CT所見では著しい下鼻甲介の腫脹を認めた。採取した鼻粘膜の病理所見では腺組織周囲に細胞浸潤を認め、粘膜固有層は著しく増生した線維化組織および浮腫を認めた。粘膜収縮力は手術的に切除された標本にノルアドレナリンを投与してそのdose-response curveを比較検討したが、向精神薬使用症例は肥厚性鼻炎症例に比較して収縮閾値の上昇と最大収縮力が低下していた。
(考察)クロルプロマジンを代表とするフェノチアジン系抗精神薬は強いα1受容体遮断作用を有しており、この薬理作用がヒト鼻粘膜の収縮作用低下をおこす引き金になったと推察される。また、鼻粘膜に線維化を引き起こした症例などでは通常の鼻粘膜浮腫を改善する薬剤の効果は期待できないため、手術治療のよい適応になると考えた。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 前田陽一郎: "向精神薬誘発性と考えられる鼻閉症例について"日本鼻科学会会誌. 39・3. 151 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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