研究課題/領域番号 |
12771025
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤井 繁樹 神戸大, 医学部附属病院, 助手 (80304103)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 近視 / Sonic Hedgehog / N euroendocrine-Specific Protein / Bone Morphogenetic Protein |
研究概要 |
孵化後まもないヒヨコの片眼にゴーグルを装着し、1-2週間飼育するとその眼球は、明らかに眼軸が延長する(形態遮断近視)。また最近はマイナスレンズ(-15D)を装着して近視化させる(レンズ誘発近視)方法も開発された。我々は、様々な方法を用いて眼球の近視化の原因追及を行ってきた。まずDifferential Display法という分子生物学的手法を用いてNeuroendocrine-Specific Proteinという遺伝子が形態遮断モデル近視眼でのみ過剰発現するのを突き止めた。しかしこの遺伝子はレンズ誘発近視眼では変化がなく、今後2つの異なる近視モデルで同時に変化しうる遺伝子の解析が重要という認識を新たにすることとなった。その後Sonic Hedgehog(眼球形態形成に重要な遺伝子)が、両近視モデル網膜内で過剰に発現することを突き止めた。Sonic Hedgehog遺伝子は網膜前細胞から個々の網膜細胞に分化する際に重要な役割を果たしており、特に視細胞の分化に深く関与していることが分かっている。実際近視眼では視細胞への分化誘導を示唆する結果を我々は得た。この結果は、近視眼では眼軸の延長以外に網膜細胞のremodelingが起こっている可能性を示唆させた。さらにSonic Hedgehogと拮抗する働きをするBone Morphogenetic Protein(同様に胎生期に器官形成に重要な遺伝子)が、2つの近視眼モデルで減少することも突き止めており、現在局在の解析中である。またSonic Hedgehog、Bone Morphogenetic Proteinカスケードが、実際に近視原因の中枢たるかどうかの解析のため、上流および下流遺伝子の発現解析を行っている。
|