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鰓弓筋の発育と筋蛋白質の分化

研究課題

研究課題/領域番号 12771094
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関東京歯科大学

研究代表者

阿部 伸一  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (40256300)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード筋線維 / ミオシン重鎖 / アイソフォーム / 筋収縮蛋白 / 鰓弓 / 鰓弓筋 / RT-PCR法 / MHC-1 / 鯉弓筋 / 咬筋 / 離乳 / RT-PCR
研究概要

筋芽細胞の発育分化に関しては、これまで様々な点から検討がなされてきた。しかし、鰓弓筋群の細胞生物学的特性は報告も少なく、不明な点が多かった。本研究課題である「鰓弓筋の発育と筋蛋白質の分化」の中で、ミオシン重鎖の1, 2a, 2b, 2dが発生過程において四肢筋とは明らかに違う過程をとって出現することを明らかにした。さらにこの事はRT-PCR法やin situ Hybridization法を用いたmRNAの発現と比較した。そして分化の過程でmRNAは発現していても必ずしもそのタンパクを作らないことや、成獣では存在しないタンパクが成長の起点となっていることを明らかにした。この起点となる蛋白は、MHC-1で、出現する時期は鰓弓筋である咬筋で特有の経過をとることが判明した。これは実験的に損傷させた筋の損傷部に出現する初期の筋収縮蛋白のアイソフォームを捕らえる実験や、筋ジストロフィーによって壊死した筋細胞が再生する過程で出現する実験で明らかにし、論文にまとめ報告した。我々はこれらの実験結果が、吸啜、離乳から捕食、そしてその後の咀嚼運動の確立と、四肢筋にはない摂食機能の変化に対応するために備わったものであると考えている。このことから、嚥下領域に範囲を広げ、摂食・嚥下領域の骨格筋は四肢を構成する骨格筋群とは違う特徴を分子レベルで明らかにできると考えた。そして、マウス舌筋について、上記と同様の手法で、ミオシン重鎖の1, 2a, 2b, 2dの出現を観察したところ、発育過程の中で、舌筋それぞれが機能に即した合目的な性質の変化を呈していることが明らかとなった。以上のように本研究期間の研究結果により、鰓弓筋は他の筋よりフレキシブルな性質を持ち、発育、分化の過程で特有の蛋白出現を呈する可能性の一端を知ることができたと考えている。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Abe, S., Maejima, M.et al.: "Muscle-fibre characteristics in the adult mouse tongue muscles"Anatomical Science International. (In press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Gojo, S., Abe, S., Ide, Y.: "Characteristics of myofibers in the masseter muscle of mice during postnatal growth., Anat Histol Embryol"Anat.Histol.Embryol.. (In press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Mitarashi, S., Abe, S., et al.: "Temporomandibular joint ankylosis"CRANIO. 20. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Abe, S., Watanabe, H..et al.: "Morphological study of the femur in osteopetrotic(op/op) mice using microcomputed tomography"Brit J Radiol. 73. 1078-1082 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Abe, S., Kasahara, N.et al.: "Histological study of masseter muscle in a mouse muscular dystrophy model (mdx mouse)"Bull.Tokyo dent.Coll.. 41. 119-122 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Abe, S., Watanabe, H., et al.: "Application of PVA sponge as a biomaterial -Implantation of PVA sponge into masseter muscle-"Dent Jpn. 36. 9-11 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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