観察者ごとにサブトラクション画像を作成し評価した場合にその評価に違いがあるのかについての検討: 観察者にEmagoソフトを用いてサブトラクション像を作成してもらい、その画像から骨変化の検出能について評価してもらい、サブトラクション法を用いて評価する場合に、観察者による違いがあるのかについて検討した。撮影対象にはヒト屍体上顎骨1体を用いた。ディジタル検出器はShick社製CDRを用いた。幾何学的な位置関係が可及的に同じになるように撮影をおこなった。骨変化は重さ9.4mg-84.4mgの骨チップ8つを頬側に設置して付与した。撮影は骨チップのないものとあるものとでおのおの8回行った。これらの画像に対して2名の観察者にEmagoソフトを用いてサブトラクション像を作成してもらい、その画像から骨変化の有無を評価させた。画像評価は1週間以上の間をあけて2回行った。正確度の平均は0.92、評価の一致率を見たKappa値は0.79であった。 ダイレクトディジタルセンサー(イメージングプレート)についての検討: さらに、ディジタル検出器として、CCD以外にイメージングプレートがある。これを検出器に用いた場合についても検討を行った。フィルムと比較して骨欠損の検出能に差が認められるかについて検討を行った。ダイレクトディジタル装置にはSidex社製Digoraを用いた。インプラント周囲に骨欠損を作成して、その検出能を見たところ、フィルムの正確度は0.61、Digoraの正確度は0.72であった。 齲蝕の検出能についての検討: また、他のCCDセンサーとして最近開発されたRVGUiセンサーについても検討を行った。齲蝕の検出能について、Insightフィルムと比較したところ、ROC解析の結果フィルムと同等の検出能を示すことがわかった。
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