研究課題/領域番号 |
12771285
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小林 泰浩 長崎大学, 歯学部, 助手 (20264252)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 歯の移動 / 牽引側 / Osteoprotegerin / CGRP / 骨芽細胞 / RANKL |
研究概要 |
昨年度の本研究で、私は、培養骨芽細胞様細胞に神経由来ペプチドであるCGRPを作用させると破骨細胞形成阻止因子(Osteoprotegerin, OPG)の発現が亢進することを明らかにした.そこで、今年度は、実際に歯を移動した際の牽引側で、CGRP含有神経の分布の変化及び、一酸化窒素合成酵素(NOS)の発現変化とOPGの発現との関連を検討した. 橋本らの方法に従い、5週齢Wistarラットの第1臼歯を近心に移動し、切片を作製した.まず、抗CGRP抗体、神経を特異的に認識する抗NFP抗体を用いて、牽引側のCGRP含有神経の分布の変化を検討した.牽引側のCGRP陽性反応は、歯の移動1日後に著明に減少した.しかし、抗NFP抗体陽性神経線維は、歯の移動後もこの部位に認められることから、神経線維はこの部位に存在していることが示唆された.つまり、歯の移動後、牽引側では、神経線維よりCGRPが放出されている可能性が示唆された. 次に、in situ hybridization法で牽引側のOPGの発現変化を検討した.OPGの発現は歯の移動前では、ほとんど認められなかった.その後、歯の移動1日目からOPGの発現が認められ、2日目にピークとなった.これらのことから、実際に歯を移動した牽引側では、神経線維より放出されたCGRPがOPGを誘導している可能性が考えられた.牽引力を負荷した際にどのような機構でCGRPが、神経より放出されるのか、OPGの発現を亢進するCGRP以外の分子の検索などは今後の課題である.
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