研究課題/領域番号 |
12771310
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
檜山 雄彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (50288081)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | う蝕予防 / フッ素 / 小児 / 隣接面 |
研究概要 |
高分子化合物である水溶性のポリビニルアルコール(PVA)を用いて、フィルム主原料の検討を行っている。一方、天然由来成分を主原料としたフィルムの開発も行っている。これは、天然由来成分としてセルロース系の材料を応用するものである。いくつかのセルロース系材料を検討した結果、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)やヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HAMCP)がフッ素含有フィルムには適当と考えられた。HPMCAS、HAMCPともにHPMCの側鎖にアセテートサクシネート、セルロースフタレートをそれぞれ付与し、水溶性を持たせてある。これに可塑剤や添加剤を加え、フィルムの試作を行っている。しかし、天然由来成分を用いたフィルムとPVAを主原料としたフィルムでは、物理的強度の面からPVAを主原料としたフィルムのほうが有効であると考えられた。天然由来成分を主成分としたフィルムでは、湿潤下もしくは浸漬下での強度の低下が著しく、特に引っ張り強さが低くなり、今後の検討が必要であった。一方、フッ素含有後のフィルムでは、天然由来成分を主原料としたフィルムは、PVAを主原料としたフィルムと比較して、フィルム制作過程に起こるフッ化ナトリウムの結晶化が小さく、より高濃度での均一なフッ素添加が可能ではないかと考えられた。 今後は、歯間隣接面に挿入可能な強度をもつ主原料として天然由来の材料を用いたフィルムの開発を手がけ、さらに以前から継続しているPVAフィルムの臨床応用を考えた研究を行う予定である。
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