研究課題/領域番号 |
12771361
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高橋 秀依 帝京大学, 薬学部, 講師 (10266348)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 光延反応 / L-糖 / 糖ラクトン体 / ヒドロキサム酸 / L-リボース / L-グロース / L-アルトロース / L-イドース / ルイス酸 |
研究概要 |
L-糖は、いくつかの生物活性物質の活性を左右する重要な構造であることが知られている。しかしながら、その自然界での希少性、ならびに化学合成による供給が十分ではないため、医薬化学の分野への適用はほとんどなされていない。そこで、L-糖の実用性の高い化学合成法の開発をめざした。 昨年すでに、本合成法の鍵反応となるD-糖ラクトン体のアミド化による開環反応と、それに続いて光延反応を利用した5位の反転を伴う再閉環反応を開発している。本法はD-グルコース、D-ガラクトース、D-マンノースからそれぞれ対応するL-糖ラクトン誘導体を高い収率で与え、続く加水分解、還元反応を経てL-イドース、L-アルトロース、L-グロース誘導体を容易に供給するものである。これにより、当初の目的であるL-ピラノースの実用性の高い化学合成法の開発に成功した。そこで本年は、本法のフラノースへの適用をめざし、L-リボースの合成を行った。入手容易なD-マンノノラクトンについて上記のアミド化、再閉環を行い、非常に高い収率でL-リボノラクトン誘導体を合成した。さらに、数ステップを経ることにより、極めて効率の良いL-リボースの化学合成法の開発に成功した。L-リボースはDNAやRNAの構成糖であるD-リボースの鏡像体であり、その生物活性は非常に興味深い。今後、抗ウイルス剤、制癌剤、さらにはエナンチオDNA創製などに展開させていく予定である。
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