研究課題/領域番号 |
12771425
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 埼玉県立がんセンター |
研究代表者 |
岡部 幸子 埼玉県立がんセンター, 研究室, 研究員 (10270604)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 緑茶ポリフェノール / EGCG / NF-κB / AP-1 / cDNA expression array / 併用投与 / sulindac / GADD153 / (-)-エピガロカテキンガレート / (-)-エピカテキンガレート / (-)-エピカテキン / ヒト肺がん細胞株 / オカダ酸 / NIK遺伝子 |
研究概要 |
緑茶カテキンのがん予防機構について、TNF-αの発現抑制の立場から検討した。緑茶カテキンの一つEGCGはAP-1やNF-κBの活性化を抑制した。その結果、NF-κBの活牲化を受けている他の遺伝子の発現も制御されていると考えられるようになった。 そこで今回は、cDNA expression arrayを用い588個の遺伝子を一度に検討した。EGCGを処理したヒト肺がん細胞株PC-9では、抑制された遺伝子としてNIKを見出した。NIK遺伝子はIKKをリン酸化するキナーゼであるので、NIKの発現の抑制はEGCGによるTNF-α産生抑制を支持すると考える。 一方、緑茶エキスと大腸がんの予防薬であるsulindacとの併用は、家族性大腸がんのモデルマウスであるMinマウスの大腸腫瘍の発生を減少させ、EGCGとsulindacとの併用はPC-9細胞のアポトーシスを相乗的に強く誘導した。これらの結果を基に、cDNA expression arrayで解析すると、EGCGおよびsulindacの併用はGADD153とWAF1の遺伝子の発現をそれぞれの単独の場合の11倍と3倍も強ぐ亢進した。更に、T-plasminogen activatgr、TIMP3、IL-1βとintegrin β4の4つの遺伝子発現が強く抑制されていた。これらの結果から、併用投与は効果的な新しいがん抑制機構を活牲化したと解釈する。
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