研究課題/領域番号 |
12771434
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小比賀 聡 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (80243252)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 核酸類縁体 / オリゴヌクレオチド / ヌクレオシド / BNA / 合成 / 遺伝子発現制御 / アンチセンス法 / 糖部立体配座 / ヌクレオシド類緑体 / オリゴヌクレオチド類緑体 / 人工核酸 / アンチセンス / DNAzyme / アンチジーン |
研究概要 |
ポストゲノム時代において、遺伝子を標的とした医薬品の開発研究並びにその基礎研究が極めて重大な意義を持つことは言うまでもない。申請者らはこれまでにいくつかの人工ヌクレオシド類の合成を行い、それらを導入したオリゴヌクレオチド(ODN)類の機能評価を行ってきた。その中で、糖部立体配座をRNAと同じN型に固定化した人工ヌクレオシド類(BNA)をODNへと組み込むことにより、相補鎖RNAに対してこれまでに類を見ないほど優れた結合親和性を示すという興味深い知見を得ている。本研究ではBNA類を導入したアンチセンス分子の遺伝子発現制御能について詳細に検討を加え以下のような知見を得た。 1.各種非天然核酸塩基を有するBNA類の効率的合成 昨年度までの研究により、安価でかつ大量合成にも適したBNA類の合成系路を開拓してきた。本年度は、これらの知見を基に、優れた機能性発現が期待できる非天然型核酸塩基を各種設計・合成し、BNA類への導入を検討した。その結果、D-グルコースやD-リボースを出発原料として用いることにより、種々の非天然型核酸塩基(オキサゾール、ピリドン等)を有するBNA類の効率的合成経路を確立することができた。 2.BNA修飾型アンチセンス分子の機能評価 合成に成功したBNA類をDNA合成機によりODNへと導入し、各種BNA修飾型アンチセンス分子を作成した。培養細胞系におけるレポーター遺伝子の発現量を指標に、これらBNA型アンチセンス分子の機能評価を行ない、その優れた遺伝子発現制御効果を明らかにした。また、これらBNA型アンチセンス分子は、従来アンチセンス法で問題となっていた標的mRNAの二次構造の影響をほぼ受けず、極めて強力な遺伝子発現制御を可能にすることがわかった。この結果、アンチセンス法の適応範囲を大きく拡大し、その実用化を一気に推進し得るもので、国内外を問わず極めて重要且つ意義深いものである。
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