研究課題/領域番号 |
12771499
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
大西 真由美 茨城県立医療大学, 保健医療学部・看護学科, 助手 (60315687)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 在日外国人 / HIV / AIDS / 通訳 / 保健医療福祉制度 / 外国人登録 / 保健所 / タイ / ブラジル / NGO / 医療費 / 本国への帰国 |
研究概要 |
茨城県内の市町村役場外国人登録係、保健所、保健センター、社会福祉事務所、その他の公的な保健医療・生活相談窓口に対して、外国人への対応に関する質問紙調査を実施した。上記相談窓口等での外国人への対応場面では、特に英語以外の言語において言葉が通じないことによる対応の困難さを訴える声が多数を占めたが、その割に国際交流協会や地域のNGO等の通訳可能な人の活用がされていない傾向にあり、電話による通訳体制の整備を希望する意見が多数あった。又、健康保険やその他の保健医療福祉制度の活用についても、外国人への適応に関して知識・情報不足により適切に紹介・活用されていない状況にあることがうかがえた。 県内の工場、中小企業、飲食店等に対して無作為に、外国人の雇用および生活や保健医療上の問題に関する質問紙調査を実施したところ、採用時健康診断や雇用後の定期健康診断は実施されていない状況があった。更に、外国人を雇用していることが明らかな飲食店に対しても同様の質問紙を送付したが、前者の無作為に送付したものは約5割の返信あったのに比べ、ほとんど返信がなかった。こういった返信してこない飲食店に勤務する外国人の間に生活上および健康上の問題点が集積していることが予測される。 日本における外国人へのHIV/AIDSに関する対応を検討する際には、外国人が享受できる保健医療福祉制度を適正に活用できるように、市町村役場や保健所、保健センターの職員への研修が必須であること考える。また、特に英語以外の通訳の確保が困難な状況にあるので、電話による通訳体制の整備が早急に望まれる。滞日外国人のHIV/AIDS対策に関る際、人権、外国人の滞在資格、健康保険、保険医療福祉制度の適用といった問題にも直面するので、HIV/AIDS対策を切り口に生活全般にわたる滞日外国人への適正な対応が実現するように包括的に検討されることが必要である。
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