研究課題/領域番号 |
12771544
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 神奈川県立衛生短期大学 (2001) 東京慈恵会医科大学 (2000) |
研究代表者 |
高橋 智子 神奈川県立衛生短期大学, 衛生看護科, 助手 (60317972)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 大動脈内バルーンパンピング / 生活行動 / 安静度 / 活動度 / 大動脈バルーンパンピング / 行動制限 |
研究概要 |
本研究は、近年使用頻度が増加傾向にある大動脈内バルーンパンピング(intra-aortic balloon pumping ; IABP)を装着中の患者の生活上の制限を見直し、早期からの生活行動拡大の一助にする目的で昨年より着手している。昨年の研究(予備調査)からは、体位変換が認められている点に施設間の相違はないが、ベッドの挙上角度については施設間における相違を認めた。また、IABP装着中の看護管理に関する報告が少ない点も明らかとなった。そこで、本年度は、IABP装着中の患者の安静と活動について実態調査を行い、まずは安全性が保証できる安静度や活動度について検証することを目標とした。 1施設内の調査の結果では、ベッドの挙上角度は20〜30度内で、2時間毎の他力での体位変換を基本としていたが、患者の腰背部痛を主とする身体的苦痛に応じ体位変換を行っていた。また、カテーテルの挿入側の下肢を除く四肢について、下肢の位置を変える・体位を補助している枕やタオル等の位置を上肢で調整する程度の自動運動は、血行動態に変化を及ぼさなかった。カテーテル挿入側についても、下腿の位置を変えることは血行動態に変化を及ぼさなかった。従って、体幹やカテーテルの挿入部位に負荷のかからない四肢の自動運動は安全性が高い傾向が確かめられた。 ベッドの挙上角度については施設間で相違を認めていたが、IABP装着時間は短縮傾向にある。装着時間の短縮は、患者の安静に伴う身体的・精神的苦痛の根本的な軽減につながる。従って、IABP装着中の管理として、ベッド(上体)の挙上角度を重視するより、負荷の少ない活動度においてIABP装着中の合併症予防や原疾患のコントロールを行い、装着時間の短縮化を図っていくことも重要であると考えられる。
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