研究課題/領域番号 |
12780127
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
稲葉 晶子 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10304049)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 協調学習 / CSCL / 遠隔学習 / オントロジー / 学習理論 / インストラクショナルデザイン / 設計支援 / グループ形成 |
研究概要 |
本年度は、学習者の状態と役割との関係を整理し、前年度構築した「グループ構成支援システム」を複数学習者対応へと拡張した。その際、学習グループ構成時の教師やシステム設計者の意図を調査し、それに基づいてグループ構成方針を複数用意した。これにより、ユーザがグループ構成時の制約に応じたグループ構成方針を選択することが可能となる。 1.協調学習グループにおける学習者への役割割当のための条件整理 学習者が協調学習グループに参加する時、相互作用する相手との関係においてグループ内での役割が決まる。例えば"自己の問題解決戦略の外化"という行為を行う学習者は、"当該問題解決戦略を知らない"学習者と相互作用することによって、"チュータ"の役割を果たす。前年度はこの"学習者の役割"の分類を行なった。本年度は、各役割を行うために"必要な"学習者の状態と、各役割を行うことが学習者にとって適切な"望ましい"学習者の状態とを整理した。 2.グループ構成時の教師やシステム設計者の意図 前年度構築したグループ構成支援システムを用いて、現職教員を対象として試用評価を行った。その結果、教師やシステム設計者が学習グループを構成する際の意図は一様ではなく、状況や制約に応じて構成方法を柔軟に変更する必要のあることが指摘された。本研究では、このグループ構成意図を3種に分類し、各々に見合ったグループ構成方針を提案した。 3.協調学習グループ構成支援システムの拡張 前年度のシステムに、(1)複数の学習者の状態を登録し、そこからグループ構成のための母集団(学習者群)を選択する機能(2)複数の学習者の状態や目的を考慮しながら、グループ構成を行う機能を組み込んだ。(2)の実現においては、2で述べたグループ構成意図を考慮し、"各学習者の目的達成を最優先するグループ(目的優先)"、"各学習者の状態で遂行可能な役割の割り当てによるグループ(状態優先)"、"目的・状態折衷型のグループ"の3種類の構成方針を提供した。
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