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聴覚障害児を対象とした日本語能力評価システム開発のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12780147
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教科教育
研究機関東京学芸大学

研究代表者

澤 隆史  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80272623)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード聴覚障害児 / コンピュータ / 日本語 / 反応時間 / 統語 / 意味 / 評価
研究概要

本研究は,コンピュータを利用した聴覚障害児の日本語能力評価システムを試作し,その有効性に関する基礎的検討を行うことを目的としている.本年度は,昨年度に試作したシステムを改良し、反応方法がより簡易である文節の読み時間を測度として、統語構造の複雑さが異なる数種類の複文の読みについて検討した。その結果、文の種類に応じて文節の読み時間の変化パターンが異なること、読み時間の個人差が顕著であり読み速度の速い群と遅い群との間で統語解析の方略が異なることが示唆された。この点を更に詳細に検討するために文の音読、黙読、速読の各々の読み課題を実施し、読みにおける速度と文の統語解析との関連を検討した。その結果、読み速度の個人差は黙読と速読において顕著であること、黙読と速読における読みの速度が速い群と遅い群との間では、統語解析の方略が異なることが明らかとなった。この結果は反応時間を利用した文理解の評価結果が、音韻的符号化への依存度や反応の慎重さ等の方略の違いをも反映することが示唆していると考えられる。本研究の結果、コンピュータによる日本語能力評価システムは(1)反応時間を測度とすることで文理解の処理過程が検討できる点、(2)プログラムの部分的な改良で様々な言語材料や反応方法を扱える点で、聴覚障害児の読みの個人差を検討する上で有効となる可能性が示された。一方で反応時間を測度とした場合、読み方略や反応方略といった日本語能力以外の要因が結果に影響することも明らかになった。日本語能力のより適切な評価システムの開発するためには、これらの要因を統制する方法を検討する必要がある考えられ、この点は今後の課題として残された。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 澤 隆史: "読み方略の個人差と文の統語的処理との関連-読み時間を測度とした検討-"東京学芸大学紀要第一部門. 53. 91-97 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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