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集合的記憶としての歌-保育における共同想起としての唱和-

研究課題

研究課題/領域番号 12780162
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教科教育
研究機関県立新潟女子短期大学

研究代表者

岩田 遵子  県立新潟女子短期大学, 幼児教育学科, 助教授 (80269521)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード集合的記憶 / 身体的ノリ / 身体的同調 / 共同想起 / 身体的共同想起 / 唱和 / 共鳴的同調
研究概要

研究者は、歌を集合的記憶ととらえ、唱和を身体的共同想起と捉えて、そのような共同想起の構造と共同想起を引き起こす装置を明らかにすることを目的としている(「歌」にはいわゆる既存の歌だけでなく、かけ声や挨拶、はやしことばなど固定的なパターンが集合的記憶として集団に内在するものも含む)。本年度は、昨年度に続いて、以下のことを明らかにした。
1 唱和がよく生起するクラスは、そのクラスの担任保育者が日常的に良く既存の歌を口ずさむこと(モデルとしての役割)の他に、次のような特徴が見られる。いろいろな動作に伴ってオノマトペをよく発話すると共に、子どもの自発的なオノマトペにすぐ唱和する。オノマトペはそれ自体、韻律的な等価性が高いので、オノマトペの繰り返しは韻律的等価性が非常に高い言葉の反復になり、それが身体的ノリを生み出し、身体的同調を引き起こすと考えられる。このような身体的ノリの共有の積み重ねによって集団の人間関係が形成されているクラスでは、ある子どもが歌い出すと、すぐに他の子ども達も唱和する。しかし、身体的ノリの共有の蓄積が希薄な場合、自発的に歌う子どもがいても、唱和は生起しにくい。
2 昔話などの語り聞かせの最中や、その直後に唱和が生じやすいのは、昔話の言語構造が、身体的ノリを生み出す構造になっているためである。昔話は統辞的、韻律的に等価性の高い言葉の反復が多い。このような言語構造が身体的同調を引き起こすのである。もちろんテキストの言語構造だけによるのではなく、保育者の語りが、この言語構造によって生み出される身体的ノリを活かしていることが必要である。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 岩田遵子: "子守唄とは何か-テキスト解釈のあり方を通して-"日本子ども社会学会紀要 子ども社会研究. 7号. 3-15 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 岩田遵子: "子守唄とは何か-共同体のメッセージとしての寝させ唄-"日本記号学会紀要記号学研究. 22巻(印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 小川博久編著: "遊びの探究"株式会社生活ジャーナル. 306 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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