研究課題/領域番号 |
12780196
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 正人 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (30242572)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 分散環境 / ソフトウェア信頼性 / オブジェクト指向 / コンポーネント検索 / コンポーネント合成 / XML / 動的再配置 / 分散ソフトウェア / コンポーネント / JavaBeans / コンポーネント構成 / Java RMI / 動的負荷測定 / 最適化 |
研究概要 |
当研究課題はインターネットなどの広域分散環境におけるソフトウェアの信頼性を向上させることを目的とし、分散オブジェクトやコンポーネントなどの技術を統合することによりソフトウェアの構成方法を発見しようとするものである。研究は主に以下の3っの面から実施した。 1.必要とするコンポーネントの検索および信頼性の高い合成に関する技術 2.分散非対応なコンポーネントを広域分散環境で動作させるための技術 3.分散オブジェクトにおいて効率を低下させずに信頼性を保持する技術 これらの各課題に対し、以下のような知見を得た。 1.XMLに基づくコンポーネントの形式的仕様記述(BSML)を提案し、これを利用した検索および合成の際に情報の一貫性を検査する技術を確立した。実験的実装により従来手法に比較して効率、信頼性とも向上していることを確認した。 2.コンポーネント接続の情報を抽象化し、異なるホスト間で動作するコンポーネントを接続する機構(GIM)を新たに提唱した。またGIMによる記述から位置透過性を持つコンポーネントを半自動生成するためのコンパイラGIMCの実装を行い、有効性を確認した。 3.ネットワーク上に偏在するオブジェクトに対する過剰なアクセスが原因でネットワーク切断と同じ現象が発生し、信頼性低下の一因となっている。このような障害に対し、動的にネットワーク負荷を測定しその結果に基づいてオブジェクトを複製する機構(DORC)を提唱した。DORCでは信頼性を保持したまま効率低下を20%以下に押さえることが可能であること、そのための条件などを実験により明らかにした。 以上、高信頼な部品作成技術、合成技術、実際の分散環境において効率を低下させない技術を統合することで高信頼ソフトウェアを構成するための基盤を理論的および実験的に与えることが可能となった
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