研究課題/領域番号 |
12780374
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
後藤 基志 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00290916)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プラズマ分光 / LHD / 偏光 / ゼーマン効果 / 偏光プラスマ分光 / 非等方的速度分布関数 |
研究概要 |
LHDにおいて、ヘリウム原子からの発光線に見られるゼーマン効果を利用し、偏光分離計測を行った。観測にはポロイダル断面全体を見込む複数の光ファイバによる視線を用いた。いくつかの視線において強い偏光が観測されたが、その多くは真空容器壁面での深い角度を持った反射光が関係していると考えられ、定量的な偏光度の測定には反射防止の対策が必要であることが明らかとなった。しかしながら、計測には高分解能の分光器を用いているため、ゼーマン効果によるスペクトル線の分離量は精度良く求められ、予め求められているプラズマ中の磁場強度分布データとの比較により、発光線の空間的な位置および発光強度を高い精度で求めることができた。その結果、プラズマの円周方向にわたって強い発光強度の非一様性があることが明らかとなった。また、ヘリウム原子の発光線強度比を用いた電子温度および密度計測を適用し、各発光位置でそれらのパラメータを決定し、発光強度から原子密度の分布を決定することに成功した。水素原子に対しても同様な計測を試みたが、主にドップラー広がりによると思われる実質的な波長分解能の低下により、精度のあるゼーマン分離の計測は困難であった。そのため、方解石を利用した偏光分離光学系を作成し偏光計測を行った結果、ヘリウム原子の場合と同様に強い偏光があることは明らかとなったが、やはりヘリウム原子の場合と同様な理由により定量的な偏光度の測定は困難であった。モデル計算については、さまざまな電子の速度分布関数を仮定し、それに対応して生じるべき偏光度を計算したが、実験データとの直接的な比較をするまでには至らなかった。
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