• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自然免疫系を制御する脂質メディエーター

研究課題

研究課題/領域番号 12780464
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能生物化学
研究機関東北大学

研究代表者

倉田 祥一朗 (倉田 祥一郎)  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90221944)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード自然免疫 / 生体防御 / 昆虫 / 脂質メディエーター / アラキドン酸 / ショウジョウバエ / 抗菌ペプチド / 脂肪酸 / ホスホリパーゼA2 / リノレン酸
研究概要

これまで研究申請者は、獲得免疫系を持たないために自然免疫系だけを選択的に解析できる昆虫を用いて、昆虫が病原体の感染に応じて少なくとも8種類の脂肪酸を生合成することを明らかにした。これらは、一連のシグナル伝達カスケードの中間体であると考えららたが、このカスケードは、植物の防御反応カスケードと哺乳動物のアラキドン酸カスケードと共通項を示していた。そこで本研究では、このシグナル伝達カスケードが、自然免疫系のメディエーターとして働いているかどうか、遺伝子導入ショウジョウバエを用いて明らかにすることを目的とした。
昨年度、レポーター遺伝子導入ショウジョウバエを用いて、ホスホリパーゼA2(PLA2)の阻害剤が、エンドトキシンで誘導された自然免疫の活性化を抑制することを明らかにした。さらに、アラキドン酸とγ-リノレン酸だけが特異的にこの抑制をキャンセルし、このほかの脂肪酸にはその活性がないことを明らかにした。そこで本年度は、内在性の免疫応答遺伝子の発現について解析した。その結果、PLA2の阻害剤が、自然免疫の活性化を抑制すること、さらに、アラキドン酸とγ-リノレン酸だけが特異的にこの抑制をキャンセルすることが確認できた。この結果は、病原体の感染に応じて誘導されたPLA2により、リン脂質より脂肪酸が遊離し、アラキドン酸とγ-リノレン酸が中間体となる活性化型脂質メディエーターに変換され、この脂質メディエーターが、自然免疫系を制御していることを示唆している。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Punzo, C., Kurata, S., Gehring, W.J.: "The eyeless homeodomain is dispensable for eye development in Drosophila"Genes & Dev.. 15. 1716-1723 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Onuma, Y., Takahashi, S., Asashima, M., Kurata, S., Gehring, W.J.: "Conservation of Pax6 function and upstream activation by Notch signaling in eye development of frogs and flies (vertebrates and invertebrates)"Proc. Natl. Acad. Sci. USA.. 99. 2020-2025 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Kurata,S.: "Notch signalling and the determination of appendage identity."Proc.Natl.Acad.Sci.USA.. 97. 2117-2122. (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 倉田祥一朗: "ショウジョウバエの自然免疫を制御するシグナル伝達カスケード"生体の科学. 51. 202-207 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 倉田祥一朗: "Notchシグナリングと器官アイデンティティーの決定"実験医学. 18. 1347-1352. (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi