研究課題/領域番号 |
12780469
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 北里大学 (2001) 名古屋大学 (2000) |
研究代表者 |
内藤 康仁 北里大学, 薬学部, 助手 (80303618)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | カルモデリュリン / CaMキナーゼ / 細胞内情報伝達 / カルモデュリン |
研究概要 |
カルシウム/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMK)は、カルシウムシグナリングにおける主要なプロテインキナーゼである。CaMKに関してはCaMKIIの機能についての知見が比較的多く得られており神経伝達物質の合成、放出、長期増強などの神経可塑性現象への関与が示されてが、他のCaMKが同定、クローニングされCaMKIIの生理機能と考えられていたものを見直す必要性が生じてきた。本研究では、今までに生体内での基質がほとんど知られていないCaMKIに注目し、このCaMKIによってリン酸化される基質を同定することによって神経細胞におけるCaMKIの細胞機能制御機構を解明することを目的とした。我々はこれまでに、CaMKIIだけでなくCaMKIが神経型一酸化窒素合成酵素nNOSのリン酸化し、その活性を制御する事を明らかにしてきたが、本研究によりこのS847のリン酸化が実際の神経細胞内で起こること、その結果nNOS活性が抑制されることを神経系の培養細胞NG-108を用いて新に報告した。また、シナプス小胞関連蛋白質シナプシンIは、CaMKIα、CaMKIIなどによってリン酸化され、このリン酸化が神経伝達物質の放出を制御すると考えられているが、今回新に、CaMKIβ2がシナプシンIをリン酸化することを明らかにし、そのリン酸化部位を同定した。これらの結果は、シナプシンIの部位特異的なリン酸化が神経伝達物質の放出を制御し、その制御にはCaMキナーゼIβ2を含むCaMキナーゼカスケードが関与している可能性を示すものである。これについては、今後も更に検討していく予定である。
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