研究課題/領域番号 |
12780484
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
奥脇 暢 理化学研究所, 細胞生化学研究室, 基礎科学特別研究員 (50322699)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | クロマチン / アデノウイルス / 転写 / 複製 / 核小体 / リボソーム |
研究概要 |
遺伝子の発現、あるいはゲノムDNAの複製は厳密に制御されている。これらの反応はゲノムDNAとヒストンをはじめとするクロマチンタンパク質との複合体、クロマチン構造によって制御されている。転写や複製の開始にはそれ以前にクロマチン構造の変換が必要で、それによって転写や複製に関わる因子がDNA上に結合しやすくなると考えられている。しかしどのような機構によりクロマチン構造が変換し、転写・複製がおこるかに関してはほとんどわかっていない。本研究ではクロマチンを鋳型とした転写や複製の制御機構を解明することを目的として研究を進めた。 アデノウイルスクロマチンの複製を活性化する因子としてHeLa細胞の細胞抽出液からTemplate Activating Factor(TAF)-IIIを同定・精製した。TAF-IIIは核小体タンパク質B23の2つのサブタイプ、B23.1とB23.2からなる。B23は2つの酸性アミノ酸に富んだ領域を持ち、B23.1のC末端にはB23.2にはない35アミノ酸からなる特異配列がある。組み換え体B23を用いた実験より、B23の酸性アミノ酸領域はアデノウイルスクロマチンからの複製促進活性に必須であることが明らかになった。またB23はこの領域を介して細胞のクロマチンタンパク質ヒストンと直接相互作用し、裸のDNA上にクロマチン構造を再構成する活性を持っていた。このことから、B23は細胞内において、クロマチン構造変換あるいは再構成活性を持つヒストンシャペロンとして機能している可能性が示唆される。今後は、B23が細胞内で実際にクロマチンの構造変換制御にかかわりうるかを検討し、より高次で複雑な核構造の変換制御機構を解明すべく研究を進めていこうと考えている。
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