研究課題/領域番号 |
12780514
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
高見 恭成 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80236356)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ヒストン / アセチル化 / クロマチン構造 / ヒストンデアセチラーゼ / DT40細胞 / ジーンノックアウト法 / 細胞増殖 |
研究概要 |
クロマチン構造は種々の要因により多様な動態をとり、様々なDNAの機能発現(複製、転写、修復、組換え等)に関与していると考えられる。クロマチンは基本的にはヌクレオソーム鎖の集合であり、このヌクレオソームの構成員であるヒストンのアセチル化等の修飾がヌクレオソーム鎖の凝縮、伸張に密接に関与している。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)は酵母では5種、ヒトでは10種の遺伝子(HDAC1-10)が見い出され、いずれのHDACもRPD3 familyに共通に保存されたドメインを有している。しかしながら、他の領域の相同性は低く、いくつかのHDACは異なる複合体中に存在することから、各HDACは互いにredundantな則面と機能的に異なる面を持つものと考えられる。申請者は遺伝学的解析が比較的容易なニワトリBリンパ細胞株DT40を用いて、各chHDAC欠失変異株を作成することにより、これらの機能解析を試みている。HDAC1及びHDAC2に関しては、各々単独欠損では細胞の増殖可能であるが、両者のdouble mutantはlethalであること、chHDAC-2がBリンパ球におけるIgM重鎖遺伝子の転写促進とIgMの膜型mRNAから分泌型mRNAへのスイッチングに深く関与していることを示している。本研究では主にchHDAC-3の機能解析を行った。chHDAC-3はchHDAC-1,2と比べて、C-末端側の約50アミノ酸が欠如し、さらに、N-末端およびC-末端側でのホモロジーも低い。細胞増殖に必須である本酵素に関して、tet-inducible conditional homozygous mutantの作成に成功した.本変異株はtet添加後24時間でFLAG-tagged HDAC-3が検出出来なくなり、しばらくは正常に増殖するが、以後、増殖速度が遅くなり、死滅する。増殖にはchHDAC-3のN-末端側およびC-末端側の各々約150個のアミノ酸、核外輸送シグナル(NES)とデアセチラーゼ活性が必須であった。本変異株はHDAC1,2の過剰発現により相補されないことから、HDAC3独自の細胞増殖調節機能を持つことが示された。したがって、高等真核生物の細胞増殖にはHDACsの関与する独立した2種の経路があることが示唆された。
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