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非アポトーシス性プログラム細胞死の制御に関わる分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12780527
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 分子生物学
研究機関国立がんセンター

研究代表者

北中 千史  国立がんセンター, 研究所・生物物理部, 室長 (70260320)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードRas / プログラム細胞死 / アポトーシス / 神経芽腫 / カスパーゼ非依存的
研究概要

神経芽腫は自然退縮がしばしば見られる癌としてよく知られているが、その自然退縮のプロセスにアポトーシスとは異なったプログラム細胞死の関与が示唆されていること、Rasの発現が神経芽腫の予後良好因子であることなどに加え、最近の我々の研究からRasがヒトがん細胞に細胞特異的に非アポトーシス性プログラム細胞死を誘導することが明らかになってきた。これらの事実から我々は神経芽腫におけるRas蛋白質の高発現がアポトーシスとは異なったプログラム細胞死を誘導し、その結果腫瘍の自然退縮が起きているのではないかと考えた。この点を確認するために神経芽腫の腫瘍サンプルを用いた免疫染色を行ったところ、自然退縮を起こしやすい神経芽腫のサブグループにおいてRasの高発現部位に一致してアポトーシスとは異なる細胞変性(autophagicd degeneration)が高頻度に起きていることを認めた。また、in vitroにおいても、腫瘍サンプルで認められた所見に一致して、Rasの発現が神経芽腫細胞にアポトーシスとは異なった細胞死autophagic degenerationを誘導することを確認した。これらの結果はRasにより誘導される非アポトーシス性プログラム細胞死が神経芽腫の自然退縮に寄与している可能性を強く示唆していると同時にRasの発現により神経芽腫の細胞死が誘導されるin vitro実験系はより生理的な意義をもつモデルシステムとして有用である。このモデル実験系を用いてRasにより誘導される神経芽腫の細胞死の制御機構について解析を行ったところ、この細胞死はアポトーシスとは全く異なりカスパーゼの活性化を伴わずかつ必要とせず、Bcl-xLによっても抑制されないことなどが明らかになった。また、このような細胞死の制御に関わる分子についても明らかになりつつあり、現在詳細に検討を行っている。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Kitanaka C, et al.: "Increased Ras expression and caspase-independent neuroblastoma cell death"J. Nail. Cancer Inst.. 94. 358-368 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Sakurada K et al.: "A cellular mechanism that reversibly inactivates pancaspase inhibitor zAsp."Biochem. Biophys. Res. Commun.. 291. 1022-1030 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Mochizuki T, et al.: "Akt protein kinase inhibits non-apoptotic programmed cell death induced by ceramide"J. Biol. Chem.. 277. 2790-2797 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Muramatsu T, et al.: "Molecular mechanism of stop codon recognition by eRF1"FEBS Lett.. 488. 105-109 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Noguchi K, et al.: "Differential role of the JNK and p38 MAPK pathway in c-Myc- and s-Myc-mediated apoptosis"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 267. 221-227 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Muramatsu T, et al.: "Molecular mechanism of stop codon recognition by eRF1"FEBS Lett.. 488. 105-109 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 北中千史,口野嘉幸: "カスパーゼ非依存的細胞死"Molecular Medicine. 34. 408-418 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Noguchi K, et al.: "ASK1-signaling promotes c-Myc protein stability during apoptosis."Biochem.Biophys.Res.Commun.. (in press).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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