研究課題/領域番号 |
12780533
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
木村 正志 岐阜大学, 医学部, 助手 (40260575)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Aurora / NIMA / 細胞分裂 / 染色体分配 / 中心体 / 大腸癌 / 膀胱癌 |
研究概要 |
1)ヒト蛋白質キナーゼAurora-A、-B、-Cは、染色体分配に関与すると考えられているショウジョウバエのAuroraおよび酵母のIpl1と高い相同性を示す。ヒトAurorasはG2/M期に発現し、Aurora-Aは中心体、Aurora-Bは染色体およびミッドボディーに局在する。今回、Aurora-AとAurora-Bが、染色体凝縮において重要であると考えられているヒストンH3のセリン10を、リン酸化することを明らかにした。また、Aurora-AとAurora-BがヒストンH3のN-末端テイル部分と結合することも明らかにした。これらのことから、Aurora-AとAurora-Bの細胞分裂における機能の一つが、ヒストンH3のリン酸化による染色体凝縮であると考えられる。細胞内局在等などから、その他の蛋白質野リン酸化や結合が推察され、さらに解析を行う予定である。 2)NIMAはAspergillusにおいて同定された、細胞分裂を制御する連遺伝子である。NIMAに相同性のあるヒトNEKsはいくつか同定されているが、今回NEK3およびNEK7遺伝子のクローニングを行なった。NEK3遺伝子は489アミノ酸のタンパク質をコードし、ヒト染色体13q14.2に存在する。精巣や卵巣などで高い発現が見られるが、細胞周期に依存した発現は見られない。また、癌細胞株でしばしば発現が減少している。NEK7遺伝子は302アミノ酸のタンパク質をコードし、ヒト染色体1q31.3に存在する。筋肉、精巣、脳など様々な組織でで高い発現が見られ、HeLa細胞では細胞周期に依存せず常に発現している。ヒトNEK2は細胞分裂に関与することが報告されているが、NEK3およびNEK7は今のところ細胞分裂との関連を示す結果は得られていない。NEK3およびNEK7の機能について、さらに解析を行う予定である。
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