研究課題/領域番号 |
12780564
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
濱田 俊 大阪大学, 細胞生体工学センター, 講師 (60282349)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Cadherin-related Neuronal Receptor / CNR / シナプス形成 / 遺伝子クラスター / カドヘリン / 蛋白質局在解析 |
研究概要 |
カドヘリン型受容体CNRは免疫系多様化受容体と類似の遺伝子クラスター構造を有するカドヘリンファミリーであり、その蛋白質はシナプスに存在することが示唆されている。本研究では1)CNR蛋白質の脳内での局在を明らかにすること、2)神経細胞培養系おけるCNR機能阻害抗体のシナプス形成に及ぼす影響を検討することを目的とした。(方法)昨年度までにCNR1アミノ末端部に対するポリクローナル抗体、CNR-AおよびCNR-B型抗体を得ていたが、さらに今年度はCNR1アミノ末端部に対するモノクローナル抗体4F11が得られた。4F11はイムノブロット法、免疫染色などで特異性が確認され、良好な染色結果が得られたため、この抗体を用いた蛍光抗体法によりマウス小脳発生過程におけるCNR蛋白質の発現・局在変化を検討した。また、静置界面培養法により、小脳スライス標本の培養を行い、CNR1-EC1ドメインを有する分泌型CNRを投与し、その効果を検討した。(結果・考察)イムノブロツト法によりCNR蛋白質の経時的発現変化を検討したところ、生後7〜14日目に発現量が最大となり、その後次第に減少することが明らかになった。この時期に免疫染色を行ったところ、形成されつつある分子層で強い免疫反応が観察された。小脳分子層でのシナプス形成はプルキンエ細胞層側から軟膜方向に向かい進行するが、CNRの発現はシナプス小胞蛋白質synaptophysinの発現よりもやや先行する領域で強く発現し、シナプス形成早期にCNR蛋白質が動員されることが示唆された。一方、静置界面培養法による小脳スライス培養にCNR1-EC1分泌型CNRを投与したが、スライス標本の品質が実験毎にばらつくため、定量的な結果を得ることが困難であることが判明し、より定量的なデータを得やすいと思われる分散培養法に変更して実験を行う予定である。
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