研究課題/領域番号 |
12780605
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2001) 岡崎国立共同研究機構 (2000) |
研究代表者 |
中平 健祐 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10260043)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 小脳顆粒細胞 / 電位依存性K^+チャネル / Kv1 / Kv3 / Kv4 / 細胞分裂 / 神経前駆細胞 / ソニックヘッジホッグ / Kv1.1 / Kv1.2 / Kv3.1 |
研究概要 |
イオンチャネルは成熟した神経細胞のみに発現しているわけではなく、分化・成熟の過程で段階を追って発現する。近年、膜の興奮性が細胞分裂、細胞移動に関わっていることが報告されている。本研究では、マウス小脳顆粒細胞の発達段階に発現する電位依存性K^+電流が細胞分裂、細胞移動および形態変化に果たす役割について明らかにするために以下の実験をおこなった。前駆細胞に発現する遅延整流性K^+チャネルをTEAで阻害すると細胞分裂の抑制が見られた。特異的チャネル阻害剤Dendrotoxin-I、Margatoxin-I、Apamin、Charybdotoxin、Paxillineはいずれも膜電流と分裂を抑制せず、したがってKv1サブファミリーとBKは関与しないと考えられた。発現が確認されているKv3については特異的阻害剤がないため、ドミナントネガティブ変異体とantisense法による特異的阻害を試みたが成功しなかった。一方、最終分裂後に発現するA-type電流はKv4(Kv4.1、Kv4.2)により担われているが、これを培養顆粒細胞をもちいてドミナントネガティブ変異体により特異的に阻害したところ、細胞移動、樹状突起の伸展に対して影響せず、このチャネルは膜の興奮性の制御(活動電位の抑制)のみに関わっていると考えられた。Kv4のドミナントネガティブ変異体を導入したトランスジェニックマウスでも小脳の形成異常は見られなかったことから、この電流成分は細胞移動および形態変化に関与しないと考えられた。
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