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AMPA型グルタミン酸受容体のリン酸化による神経細胞の感度調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 12780610
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経科学一般
研究機関理化学研究所

研究代表者

松田 信爾  理研, 研究員 (60321816)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード長期抑圧 / プルキンエ細胞 / AMPA型グルタミン酸受容体 / GluR2 / リン酸化 / PKC / GRIP / 小脳
研究概要

小脳の平行繊維-プルキンエ細胞間のシナプスは長期抑圧と呼ばれるシナプス可塑性を示し、この長期抑圧は運動学習の基礎過程の一つと考えられている。これまでの研究により、平行繊維-プルキンエ細胞間のシグナル伝達は主にAMPA型グルタミン酸受容体のGluR2/3サプユニットにより担われていること、長期抑圧にはPKCの活性化が必須であることが知られている。私はGluR2 C末端の880番目のセリンがPKCによってリン酸化されることを明らかにした。また、このリン酸化によりGluR2とGRIPとの結合能が低下することも明らかにした。さらに免疫組織化学的手法を用いてホルボールエステルで処理した培養プルキンエ細胞と未処理の細胞とのGluR2の局在を比較した結果、ポストシナプスにおけるGluR2の免疫反応が有意に低下することを示した。このことからPKCによるGluR2のリン酸化によってポストシナプスにおけるAMPA型グルタミン酸受容体の数が減少することが示された。小脳プルキンエ細胞の長期抑圧は運動学習の素過程として注目され多くの研究がなされてきたが、具体的にどのようなメカニズムによりAMPA受容体の情報伝達効率が低下するのかということについては不明であった。私はGluR2のC末部分がPKCによってリン酸化され、それによりGRIPとの相互作用が阻害されAMPA受容体のスパインにおける数が減少することを明らかにしてきた。これらの結果は小脳長期抑圧を分子レベルで説明できるものである。また、プルキンエ細胞以外の神経細胞においても類似のメカニズムでシナプスの伝達効率が制御されている可能性も考えられ、小脳長期抑圧、および他のシナプス可塑性の理解に貢献したと考えられる。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsuda.S,Launey.T,Mikawa S,Hirai.H: "Disruption of AMPA receptor GluR2 clusters following long-term depression induction in cerebellar Purkinje neurons."EMBO Journal. 19. 2765-2774 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Matsuda.S,Mikawa S,Hirai.H.: "Phosphorylation of Serine 880 in GluR2 by Protein Kinase C Prevents its C-terminus binding with the Glutamate Receptor Interacting Protein"European Journal of Neuroscience, supplementll. 12. 465 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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