研究課題/領域番号 |
12780615
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
相澤 寛 弘前大学, 医学部, 助教授 (40222434)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 衝動性眼球運動 / 反応時間分布 / 上丘 / 多点同時記録 |
研究概要 |
本研究は、超短潜時のサッカード(Express saccade)が行われる際には中脳上丘内で視覚入力層である浅層と運動出力層である中間層・深層間の機能的結合の強さが一時的に増強されているとする仮説について、多点神経活動記録法を開発して両者の神経細胞の発火活動相関解析を行って検討しようとするものである。今年度は2〜10本のステンレスワイヤーを貼り合せた1本シャフトの多点同時記録用多重電極のテストを継続した。上丘内で記録部位となるワイヤー先端が浅層から中間層に分布するように個々のワイヤー長を調節して、上丘表面の軟膜を貫通する強度が達成できるようにした。並行して、上丘内信号伝達に修飾作用を持つと考えられる脚橋被蓋核(PPTN)ニューロンから従来の単一神経活動記録法による課題遂行時神経活動記録を行った。特に「各試行において、これから報酬を目的として自発的に課題遂行しようとして遭遇する試行の最初の事象(注視点点灯)に反応して、或いは直前から予期的に、発火頻度を増加させるもの」と分類される活動様式を示すニューロンの特性に特に注目した。試行の成否によって報酬の量を変化させ、それに基く次試行への動機付けの度合いを検討する目的で、報酬の量を系統的に変化させ、動物が次の試行にとりかかるまでの平均時間(RTFP)や次の試行の成績に影響を与えることを確認した。さらに、RTFPとPPTNニューロンの活動との間に相関のあることを見出した。PPTNが、報酬の量に応じて状況依存的に行動を切り替えて好ましい行動を強化したり動機付けを行ったりするシステムに関与する可能性を支持する結果を得たものと考えられる。
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