研究課題/領域番号 |
12780625
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
齋藤 浩充 (斉藤 浩充) 三重大学, 医学部, 助手 (50303722)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | L7遺伝子 / Creタンパク質 / P / Q型電位依存性Ca2+チャネル / ノックアウト / コンディショナルノックアウト / 電位依存性Ca^<2+>チャネル |
研究概要 |
1.L7-Creノックインマウスの作製・解析 小脳プルキンエ細胞、眼の双極細胞特異的な発現をするL7遺伝子のコドンにCreタンパク質遺伝子を挿入したマウス(L7-Creノックインマウス)を作製することにより、小脳プルキンエ細胞、眼の双極細胞における遺伝子操作を可能にするシステムを開発を行った。Creタンパク質が機能する細胞でLacZ遺伝子が発現するマウス(テスターマウス)とかけ合わせにより、L7-Cre遺伝子、テスター遺伝子を共に持つマウスを得た。このマウスをLacZ染色して、Cre機能の特異性を解析した。本年度は、さらに、小脳の領域ごとの組み換え率の解析を行った。また、発現させたCreタンパク質によるプルキンエ細胞への分裂及び維持に対する影響の有無を調べるためL7-Cre遺伝子をホモにもつマウスとwtマウスのプルキンエ細胞の密度の測定を行った。その結果、本研究で作製されたL7-Creノックインマウスにより、小脳全ての領域のプルキンエ細胞こ対してほぼ均一に遺伝子操作を行うことが可能なシステムが作製できた事、また発現させたCreタンパク質による細胞の維持および分裂への影響も無いことを明らかにした。 2.P/Q型電位依存性Ca2+チャネル機能の解析 本研究のもう一つの目的は、P/Q型電位依存性Ca2+チャネルをコードする電位依存性Ca2+チャネルα1A遺伝子機能を全ての時期、組織で欠失した(ノックアウト)マウス、およびCreタンパク質の働きにより時期、組織特異的に電位依存性Ca2+チャネルα1A遺伝子を欠失した(コンディショナルノックアウト)マウスを作製して機能を解析することである。作製したα1A遺伝子ノックアウトのヘテロマウス同士のかけ合わせにより得られたノックアウトマウスは、Kisunら(1999)による報告と同様に運動失調てんかん発作を示し、約3週で致死の形質を示した。現在、ヘテロマウスに対して体重、筋力、ロータロッドによる運動調節機能の解析など形質に異常が無いか解析中である。loxP配列でα1A遺伝子の第1エクソンを挟んだ構造をもち、コンディショナルノックアウトを可能とするマウスを作製するためのコンストラクションを行い得られた遺伝子をES細胞に導入、ヘテロマウス及びその掛け合わせによりホモマウスを得た。しかしながら、作製されたホモマウスは、Creタンパクの発現無しに運動失調を伴う形質を示していた。現在、発現している遺伝子の量、構造の解析を行い、運動失調との関係を解析している。
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