研究課題/領域番号 |
12780657
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
|
研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
豊田 英嗣 川崎医大, 医学部, 助手 (30248215)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 冠循環 / 毛細血管 / 細動・静脈 / マイクロCT / 共焦点レーザー走査顕微鏡 |
研究概要 |
本研究では心筋壁全層にわたる全ての冠微小血管の三次元構造とそれらの心収縮・弛緩に対する変形特性・容量変化すなわち血管メカニカル特性を解析し、それらの血管径依存性について検討した。また、これまで殆ど検討が行われてこなかった毛細血管ネットワーク内に存在する嚢状構造物;coronary capillary sinus(CS)にも注目し、CSの心筋内分布やその三次元的変形の程度からCSの機能特性を検討した。 方法はWistar ratのLangendorffモード摘出心を用いて、1)St.Thomas液潅流による拡張期心停止モデルと、2)塩化バリウム溶液潅流による収縮期心停止モデルを作製した。続いて逆行性に硫酸バリウム+墨汁+ゼラチン懸濁液の加温造影剤を潅流圧制御下に冠循環内に充填した。本サンプルの200μm厚切片を作製し、レーザー共焦点顕微鏡を用いて微小血管三次元再構築画像を得た。これを我々が開発した自動解析ソフトを用いて冠血管微小形態と容量の解析を行った。これを各収縮弛緩モデルで比較した。同サンプルの直径4mmの心筋壁貫壁性円柱状サンプルを作製し、マイクロCTを用いて高空間分解能(10μm)で心筋全層にわたり観察し、その三次元再構築画像を得た。これを我々が開発した自動解析ソフトを用いてCSの心筋層別の密度分布を中心に微小血管構築解析を行った。 毛細血管とそれよりも大きい微小血管の三次元構造を両装置を用いて鮮明にイメージングすることに成功した。その画像デジタルデータを用いて各々の血管容量解析を行い、それらが共に心筋収縮により著明に減少するものの、毛細血管における容量の減少の方が有意に小であることが明らかとなった。また、CSも心筋収縮により著明な容量減少をしめし、毛細血管ネットワーク内の血液貯留槽として機能していることが推察された。
|