研究課題/領域番号 |
12792013
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
新家 光雄 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (50126942)
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研究分担者 |
川上 紀明 名城病院, 整形外科, 医長
福井 壽男 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (50090147)
福永 啓一 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10303702)
桂 成基 山八歯材(株), 研究開発課, 課長
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 生体用チタン合金 / Ti-29Nb-13Ta-4.6Zr合金 / 歯科精密鋳造 / 疲労特性 / 低弾性率 / フレッティング疲労特性 / 生体組織親和性 / カルシア鋳型 / β型チタン合金 / 機械的性質 / 鋳型材 / 表面反応層 / 生体適合性 / ニアネットシェイプ加工 / Ti-6Al-4V合金 / Ti-6Al-7Nb合金 / 引張特性 |
研究概要 |
Ti-29Nb-13TaF4.6Zr合金につき、先ず、弾性率、大気中および擬似生体内環境(リンゲル液中)での疲労特性およびフレッテイング疲労特性に関して調査した。Ti-29Nb-13Ta-4.6Zr合金の疲労強度は、時効処理により著しく改善され、擬似生体内環境でも低下しない。同合金のフレッテイングによる疲労強度低下の割合は比較的小さい。次いで、家兎大腿骨へTi-29Nb-13Ta-4.6Zr合金、Ti-6Al-4V ELI合金およびSUS316Lステンレス鋼丸棒を移植し、新生骨との直接接触状況を調べ、さらに家免脛骨に骨折モデルを作製し、Ti-29Nb-13Ta-4.6Zr合金の骨癒合およびリモデリングへの影響を調べたTi-29Nb-13Ta-4.6Zr合金は、骨組織親和性が極めて良好で、骨癒合を促進し、骨のリモデリングに有効であることが判明した。引き続いてTi-29Nb-13Ta-4.6Zr合金の歯科精密鋳造のための基礎的な知見を得るために,市販のアルミナ埋没材およびマグネシア埋没材、ならびに膨張材を除去しマグネシアを細粒化させた改良型マグネシア系埋没材を用いて、Ti-29Nb-13Ta-4.6Zr合金、Ti-6Al-4V合金およびTi-6Al-7Nb合金引張試験片を鋳造した場合の引張特性,硬さおよび鋳肌とその鋳肌面からその内部における表面反応層の評価を行なった。さらに、同合金の低融点化およびカルシア系新鋳型材の開発を行った。改良マグネシア系埋没材を用いることで、本合金の品質をより改善できることが判明した。d電子合金設計法を用いてTi-29Nb-13Ta-4.6Zr合金の低融点化設計を行い、Ti-Nb-Zr-Cr系合金,Ti-Nb-Zr-Fe系合金,Ti-Nb-Zr-Si系合金,Ti-Nb-Zr-Cr-Fe系合金およびTi-Nb-Zr-Cr-Si系合金の5種類の設計合金を得た。これらの各設計合金の融点は,Ti-29Nb-13Ta-46Zr合金のそれと比較して約60K〜300Kの範囲にて低下する結果を得た。鋳型材の開発では、適切なC1(粒径<0.3mm)およびC3(粒径1〜3mm)の電融カルシアを混合して作製した鋳型表面はき裂等の欠陥がほとんど存在しない良好な状態を示した。C1スラリーを塗布したワックスパターンを用いて,適切な配合率のC1およびC3で作製した鋳型表面はC1およびC3のみで作製されたそれより良好であった。カルシア鋳型を用いることで鋳造体の表面硬化層(αケース)を減少させることができた。カルシア鋳型により,新生体用β型チタン合金の良好な精密鋳造品モデルが試作された。
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