研究課題/領域番号 |
12793001
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鈴木 款 静岡大学, 理学部, 教授 (30252159)
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研究分担者 |
衛藤 英男 静岡大学, 農学部, 教授 (10076747)
藤原 健智 静岡大学, 理学部, 助教授 (80209121)
カサレト ベアトリス 水圏科学コンサルタント, 主任研究員
杉本 隆成 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
塩井 祐三 静岡大学, 理学部, 教授 (70094092)
和田 秀樹 静岡大学, 理学部, 教授 (20126791)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
32,600千円 (直接経費: 32,600千円)
2002年度: 15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2001年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | 駿河湾 / 深層水 / 有機物組成 / 生物生産 / 有機物分解 / 深層水の年齢 / 微生物 / 栄養塩 / 有機物 / プランクトン |
研究概要 |
1.閉鎖系の培養実験による化学的因子と生物的因子の相互把握 表層水、397m、687mの深層水各60lを滅菌済みのポリカーボネイトボトルに採取し、屋外に設置した水槽で培養を行った。水温は約25℃、光量は自然光の約10%とした。サンプリングは1日おきに11日間行い、1回おきに対照として同条件で遮光したサンプル(397m,687m)についてもサンプリングを行った。栄養塩、POC/N、DOC/N、植物および動物プランクトンの種組成、バクテリア、シアノバクテリアおよびnano-flagellate数、クロロフィル-aおよびカロテノイド類、基礎生産量を測定した。POC(粒子状有機炭素)の初期濃度は表層水、397m,687mでそれぞれ177,31,33μgC/lであった。表層水ではPOCは2日目に419μgC/lと最大になったのに対し397m、687mではそれぞれ1877μgC/l(9日目)3186μgC/l(11日目)となった。植物プランクトンの存在量は、表層では初日2.3×10^4から最大5.1×10^5となり、深層水では初日に20-150cells/lであったのが、2.7×10^6cells/l(397m)、6.6×10^6cells/l(687m)まで増加した。深層水中の優先種は、Thalassiosira sp(f.minima) Chaetoceros costatum, Skeletonema costatumであり、サイズは1〜5μmがほとんどであった。バクテリアやnano-flagellateは7〜9日目に顕著な増加傾向を示した。 2.駿河湾深層水の有機物特性の把握 POMの組成は深層水ではたんぱく質が40%、核酸が5%、脂質は23%、炭水化物は13%、未知同定が19%である。DOMの組成は深層水でアミノ酸は5%以下、炭水化物は10%、脂質は8%で、残りの80%近くは未同定である。植物ブランクトンによる基礎生産量として駿河湾では14μgCl^<-1>day^<-1>(Dec.2001)から132μgCl^<-1>day^<-1>(July,2001)の範囲にある。駿河湾深層水の蛍光スペクトルを測淀したところ標準品である「腐植物質」と極めて類似のスペクトルが得られた。酢酸エチルで抽出された化合物の^1H-NMRの解析から、グリセリドが主成分であることを明らかにした。
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