研究課題/領域番号 |
12793005
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
菊池 裕嗣 (2001-2002) 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (50186201)
梶山 千里 (2000) 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60037976)
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研究分担者 |
佐々木 園 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40304745)
高原 淳 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (20163305)
菊池 裕嗣 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (50186201)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
36,700千円 (直接経費: 36,700千円)
2002年度: 14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2001年度: 22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
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キーワード | 液晶 / 表示素子 / 相分離 / 電気光学効果 / 光スイッチング / 高分子ネットワーク / 界面相互作用 / 和周波発生 / 光配向 / (高分子 / 液晶)複合膜 / ポリフマレート |
研究概要 |
(高分子/液晶)複合膜は、高分子と液晶のμmオーダーの微細な相分離構造を有し、電界のON-OFFにより光透過-光散乱のスイッチングが可能である。本研究では(高分子/液晶)複合膜を大面積・フレキシブル表示素子として応用するための材料開発研究を行い、以下の成果を得た。 1)ノーマルモード大面積・フレキシブル表示素子 (高分子/液晶)複合膜を単純マトリクス駆動の大面積・フレキシブル表示膜として応用する場合、電圧変化に対する透過率変化の急峻性の向上が大きな課題であった。急峻性はγ=V80/V5で評価した。 急峻度は1.0に近いほど単純マトリクス駆動において高いコントラストが得られ、従来の複合系材料では通常1.4以上である。本研究での、表示コントラスト(駆動時透過率と非駆動時透過率の比)および駆動電圧(V80)の目標値、それぞれ25以上(1/8デューティ)および6V以下を達成するためには、急峻度1.4以下の新規材料の開発が必要である。本研究では、光重合性ビニルエーテル系材料を高分子材料として新規に導入し、急峻度1.30〜1.35、コントラスト25〜70、駆動電圧4〜6Vを示す(高分子/液晶)複合膜の開発に成功した。この複合膜の電気光学特性は、製膜温度に比較的鈍感であり、大面積に渡り均一な特性を得るのに適している。さらに、アクリレートビニルエーテル系材料を用いることにより、急峻度1.27、コントラスト77、駆動電圧44Vという極めて優れた電気光学特性を得た。 2)リバースモード調光膜 電圧のオンーオフにより、上記1)のノーマルモードとは逆の、白濁-透明の光スイッチングを示す調光膜を開発した。リバースモードは、車の窓ガラス用など電圧オフ時に透明であることが法令上求められる場合などに適している。 3)熱書き込みリライタブルメモリー膜 熱により印字した文字等を長期間メモリーでき、電圧により瞬時に消去できる、リライタブルメモリー材料を開発した。一般に熱は材料中で容易に拡散するため、書き込みの空間解像度を上げるには、材料の透過率スイッチングを行わせる温度幅を極めて狭くする必要がある。本研究では0.1度の温度変化で透過率が80%変化する材料の開発に成功した。
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