研究課題/領域番号 |
12794010
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30156195)
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研究分担者 |
玉井 克之 株式会社医学生物学研究所, 部長(研究職)
奥崎 大介 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00346131)
薮田 紀一 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10343245)
田路 真吾 株式会社医学生物学研究所, 研究員
木村 信也 大阪大学, 微生物病研究所, 研究員 (70273703)
藤井 孝之 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70314416)
吉岡 直寿 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80314417)
鍋島 建太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60294120)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
35,200千円 (直接経費: 35,200千円)
2002年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2001年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
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キーワード | 静止期 / 増殖抑制因子 / 初代線維芽細胞 TIG-1 / 膜貫通ドメイン / 血清飢餓 / 接触阻害 / 癌細胞株 / LOH / 初代繊維芽細胞TIG-1 / ヒト初代培養細胞 / サブトラクション / cDNAライブラリー / 癌抑制遺伝子 |
研究概要 |
我々は重差分化法により静止期特異的に発現が誘導される新規な遺伝子群の包括的単離と機能解析を行ってきた。最終的に60種類ほどクローニングし、順番にTIGA1〜60(Transcript induced by growth arrest)と名付けてきた。期待どうり、これらの幾つを細胞内に導入して発現させると、いずれも強力な増殖抑制活性を示した。ノーザンブロット解析はG_0期導入過程のみでなく、接触阻害の実験系についても行った。すなわち、培養液の血清濃度を通常の5%に保ったまま、ヒト繊維芽細胞を培養シャーレ一杯にまで培養して接触阻害を起こさせ、これまでクローニングしてきたTIGA遺伝子群が転写誘導されるか否かをテストした。これによってG_0期に転写誘導される遺伝子のうちで接触阻害によっても転写誘導されるものと、接触阻害の場合には転写誘導されないものに分類できる筈である。この結果、幾つかのTIGA遺伝子は接触阻害によっても転写誘導されることが判明した。単離したTIGAの中でも特に細胞増殖抑制作用の強い、膜貫通ドメインを持つTiga1蛋白質(120aa)をコードする新規遺伝子TIGA1についてのより詳細な機能解析を継続して行ってきた。TIGA1 mRNAは細胞の増殖停止に応答して発現し、TIGA1の過剰発現はヒト肺癌細胞の増殖を阻害した。HA-Tiga1融合蛋白質は細胞膜および細胞内小器官の膜に局在した。TIGA1は多くの癌でLOHが確認されている5番染色体(5q21-22)に座位し、ESTデータベースに登録されているTIGA1 cDNAには多くの塩基置換が報告されている。実際、30種類以上の肺癌細胞を入手し、正常部分と比較するかたちでPCRによる直接のDNA塩基配列決定を行って幾つかの癌細胞部分特異的な塩基配列置換を見出した。さらに、癌細胞部分特異的なLOHを実際に検出することができた。
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