研究課題/領域番号 |
12794015
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00151803)
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研究分担者 |
石黒 直樹 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20212871)
畠 賢一郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教授 (80293710)
水谷 英樹 国立名古屋病院, 医長 (30167663)
高井 治 理工科学総合研究センター, 教授 (40110712)
岩田 久 名古屋大学, 医学部, 教授 (90023796)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
37,000千円 (直接経費: 37,000千円)
2002年度: 20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
2001年度: 16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
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キーワード | 培養骨 / 培養軟骨 / 移植基材 / 機械的刺激 / 未分化間葉系幹細胞 / 大量培養 / 培養骨膜 / ティッシュエンジニアリング / 大量培養法 / ヒト |
研究概要 |
近年、さまざまなヒト組織への分化誘導される未分化間葉系幹細胞の存在が明らかになり、これらの細胞の株化技術が現実化しつつある。一方、マトリックス工学の急速な発展は細胞の分化と増殖に適した生体吸収材料の開発を可能にした。このような基盤技術をもとに細胞とマトリックスおよび種々の成長因子の組み合わせにより、人工的に生体組織をつくり出すティッシュエンジニアリング(邦訳;組織工学)とよばれる学際分野が注目を集めている。この方法を用いれば、必要とする生体組織を患者本人の細胞を用いてつくることができ、治療が困難とされてきた慢性骨疾患、関節障害の治療が可能となる。そこでまず、マトリックスとしての移植基材開発に着手し、リン酸カルシウム製剤を改変したCPCを用い、従来のβTCPと比較検討した。そして、動物に用いた骨形成実験では良好な骨形成能を認め、人工骨への応用が期待できた。フィブリン糊、多血小板血漿などハイドロゲルを用いた結果、従来の自家骨移植に匹敵する骨形成能を有していることが明らかとなった。そして、細胞培養方法について各種物理的刺激下で細胞培養を行った結果、伸展刺激、加圧、超音波による刺激について細胞機能発現が高まっており、人工骨作製について有利であった。未分化間葉系幹細胞から軟骨細胞へ分化誘導を行った細胞についての同様の刺激評価を行った結果、細胞数の増加を得たものの機能発現については大きな変化を認めなかった。また、バイオリアクターを用いた細胞大量培養方法については弱い加圧下で可能であった。今後、以上の検討を通じて、未分化間葉系幹細胞を用いた、骨、軟骨再生時の細胞供給方法について総合的にデータを持って提案し、同様の新しい産業育成における戦略を提案していきたい。
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