研究課題/領域番号 |
12832023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
肥田 朋子 名古屋大学, 医学部, 助手 (20223050)
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研究分担者 |
猪田 邦雄 名古屋大学, 医学部, 教授 (10115529)
水村 和枝 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (00109349)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | アジュバント炎症 / 血流 / 腰部交感神経刺激 / 疼痛 / ノルアドレナリン / サブスタンスP / 温熱療法 / 寒冷療法 / 足容積 / 温熱刺激 / アジュバント炎症ラット / 血流増加反応 / α_1受容体 / α_2受容体 / NK-1受容体 |
研究概要 |
慢性痛モデルの一つであるアジュバント炎症(AI)ラットを用いて、交感神経興奮(SS)による異常な皮膚血流増加反応にどのような作動物質が関与しているかを数種のアンタゴニストを使って解明した。当初、この反応は、α_1受容体とα_2受容体の共同作用が示唆された。しかし、SS時に主に放出されるノルアドレナリン(NE)動注に対するアンタゴニストの効果は、α_1受容体やα_2受容体の単独ブロックで効果があり、SS時の血流増加反応とNE動注に対する血流増加反応のメカニズムに違いがあることが示唆された。そこで、求心神経からの伝達物質であるサブスタンスP(SP)の関与について検討したところ、アンタゴニスト投与により血流増加反応は減少した。以上のことから、SSによる血流増加反応は、NEを介した受動的な反応とSPを介した自動的な反応の混在が示唆された。交感神経節細胞(SG)ではSPを含有する細胞は報告されておらず、SPが病態時に新たに発現したかどうか、現在SG細胞を免疫組織染色中である。 また、これと並行して最終目的である慢性痛モデルに温熱療法や寒冷療法を施行し、血流動態、足部の腫脹、疼痛刺激に対する行動に与える影響を探った。その結果、今回われわれが行った温熱刺激は、刺激終了24時間後における足部の浮腫や疼痛行動に影響を与えなかった。寒冷刺激は疼痛行動や浮腫を悪化させる結果となった。また、温熱刺激に対してアジュバント投与側の皮膚血流は、非投与側ほど血流増加が起こらなかった。例数が少なく、今後更なる検討が必要ではあるが、病態時の血管系は、温熱刺激に対し期待する効果を発揮しにくい可能性が示された。
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