研究課題/領域番号 |
12832056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
曲谷 一成 東海大学, 電子情報学部, 教授 (00181610)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 視覚障害者 / 単独歩行 / DGPS / 赤外線標識 / 誘導ライン / インテリジェント白杖 / ナビゲーション |
研究概要 |
視覚障害者が介助者なしで自由に歩行することができるような支援機器の開発が本研究の目的である。このために以下に示す3つの装置の開発を行った。 1.DGPSを利用し、視覚障害者の位置を計測し、その位置情報と地図情報により目的地までの道案内を行う誘導装置。 2.赤外線を利用した標識により場所の案内や道案内を行う屋内施設用道案内装置 3.施設内の床に目的地までの経路に沿って貼られた色テープを検出し、これを視覚障害者にしらせることにより目的地までの誘導を行うインテリジェント白杖。 1.はカーナビゲーションシステムのようにDGPSにて利用者の位置を調べ、地図データベースを参照することにより目的地までの道案内を行う装置である。現在までに小型ノートコンピュータ、DGPS装置、および自立測位装置よりなるハードウェアの開発が終了している。ソフトウェアについては道の安全を考慮した最適経路算出手法、地図データベースおよび音声誘導システムについて開発を行った。現在、健常者を対象とした実験を行っており、この結果を踏まえたシステムのブラッシュアップが今後の課題である。 2.は屋内施設の天井に取り付けられた赤外線標識と、利用者が携帯するその受信機とからなり、赤外線標識の発信する位置情報により、音声を用いた場所および道案内を行おうとする装置である。ハードウェアを構成し、視覚障害者を被験者として誘導実験を行った。その結果白杖の使用に習熟している利用者には有効であるが、そうでない利用者は手掛かりのない場所で真っ直ぐ歩けないため必ずしも有効に機能しないことが確認された。この問題を解決するため誘導経路をトレースすることが可能な3.のインテリジェント白杖の開発を行った。この研究では病院等で使用されている誘導ラインに注目した。ここで誘導ラインとは赤、青、黄色等に色分けされ床に貼られたラインで、特定の色のラインを辿って行くことにより目的地に到達できるようなものである。開発した白杖は先端に取り付けたカラーセンサにより誘導ラインの色を識別し、目的の色のラインの上に白杖がくると、バイブレータが振動し、そのことを利用者に知らせる。アイマスクにより全盲状態にした健常者を被験者として実験を行ったが、被験者全員が目的地に到達でき、本システムの有効性が確認された。
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