研究課題/領域番号 |
12832060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
片山 博 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60091849)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Disabled / Work Formation / Resource Allocation / Efficiency / Job Satisfaction / Mathematical Programming / Work Measurement / Trade-Off / disabled worker / operation process / skill level / motion-time study / MODAPTS / performance database / job / work assignment / mathematical programming / 身体障害者 / 能力評価 / 業務配置 / 作業満足度 / 時間研究 / 作業データベース / トレードオフ分析 / 数理計画法 |
研究概要 |
近年、環境問題や人権問題に代表されるように、「人間」が大きなキーワードとして従来にも増して強調されるようになり、これまで、ともすれば社会の陰に追いやられがちであった障害者の社会参加が大きな話題となっている。一般に、ビジネス上の業務遂行においては、人的資源の業務への配置について全体的にバランスが取れていないと組織としての総合的性能は向上しない。局所的な作業隘路が全体の性能をスローダウンさせるからである。このような視点から機能制約を有する人的資源としての障害者の業務参加には、効率性や信頼性において多くの難しい問題が内在しているといえる。従って障害者を含む業務システムにおいては、各作業者の機能制約を前提として、いかにバランスよく各個人に作業を割当てるかが管理上の重要なポイントとなる。また、同時に、作業を標準化し得ないがゆえに様々なストレスや不満の発生を禁じ得ない身障者の作業満足度にも注意を払わなければならない。そこで本研究では、人間性重視の時代における障害者の健全な社会参加、とりわけ生産活動への関わりを技術面からサポートすることを目的として、いくつかの典型的な障害者を含む業務システムを取り上げ、その作業効率と作業者の満足度を考慮した作業配置法を開発し、当該事例に適用することによって有効性の検証を行った。その特徴としては、経営システム工学的アプローチにより、障害者の業務遂行状況の測定、業務遂行データベースの整備、数理計画モデルの援用による業務遂行の効率性と作業者の満足度を同時に考慮した業務配置ロジック(トレードオフ分析法)の開発及び評価を行った点にある。 研究の方法については、平成12年度研究計画書に記載の計8項目にわたる研究実施手順を踏まえて平成12年度及び13年度において各項目につき研究活動を行い、一部の発表を残して概ね予定の研究実績をあげることができた。平成12年度においては、「パイロット・スタディのための対象業務システムの選定」、「業務遂行状況の観測、記録」・「作業遂行データベースの構築」、「人的資源の業務配置モデルの開発」、「中間成果の学会への発表」を要素とする一連の研究活動を滞りなく遂行した。これを踏まえて、平成13年度においては、「トレードオフ分析による業務遂行効率と作業満足度の相互関係の導出」、「事例業務システムへの適用とフィージブル・スタディ」、「報告書の作成」に取組み、これらの成果の情報発信として適宜、関連学会学会誌への発表を行ってきた。 なお、本研究成果報告書の提出は下記の理由により遅滞したが、本研究活動を取り巻く外部環境に起因する点及び派生して得られた研究成果の体系的整理の2点により、やむをえないものと判断した。 (1)成果発表は主として国際学術誌、国際会議にて行っており、関連する既発表論文に関わる複写権の確認等に手間取ったため (2)国内の関係学会の開催スケジュールを待って、追加発表を行い、成果取り纏めを完全なものにするため。
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