研究課題/領域番号 |
12833009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高瀬 勝晤 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (40050596)
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研究分担者 |
上地 正実 北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (90296426)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 僧帽弁閉鎖不全症 / 心不全 / レニン-アンギオテンシン系 / 腎機能 / 一酸化窒素 / 糸球体濾過量 / 抗酸化剤 / β遮断薬 / レニンーアンギオテンシン系 |
研究概要 |
心不全においては心拍出量の低下にともない腎臓の血流の減少が認められる。腎血流は交感神経・副交感神経ならびにレニン-アンギオテンシン系が複雑に協調して調節している。本研究においては僧帽弁閉鎖不全の犬にβ遮断薬のカルベジロールならびに抗酸化作用のあるビタミンEをそれぞれ投与し、腎血行動態および腎機能の変化について検討した。実験犬は成犬16頭を用い、僧帽弁閉鎖不全症(MR)のモデルを作成し、対照群7頭、MR群9頭の2群に分け、さらにMR群にカルベジロール(0.2mg/kg : Car0.2群)ならびにビタミンE(20mg/kg : VE群)を4日間1日1回投与した。PAH・チオ硫酸Naによるクリアランス試験を行った。さらにL-アルギニン(L-Arg)を投与しクリアランス試験を行った。PAH・チオ硫酸Naクリアランスにおける2回目の30分蓄尿、及び2回目の60分蓄尿で採取した尿のcGMPの測定を行った。cGMPはRIA DCC法を用いて測定した。L-Arg投与後の腎血漿流量(RPF)ならびに糸球体濾過量(GFR)は、健康犬に比較してMR-プラセボ群で有意に低値を示した。さらにMR-プラセボ群に比較してCar0.2群ならびにVE群が有意に高値を示した。僧帽弁閉鎖不全モデルは心不全の重症度で軽度ではあったが、心拍出量の低下にともなり腎血流量の低下が認められた。NOの基質であるL-アルギニンの投与によって、MR-プラセボ群のRPFおよびGFRが増加したが、その増加率は健康犬に比較して低下していた。しかし、抗酸化作用のあるカルベジロールならびにビタミンEを投与することによってRPFおよびGFRが健康犬と同じ値にまで回復した。尿中cGMP排泄量は、Car0.2群においてL-アルギニン投与前:13.2±6.0pmol/ml、投与後:12.2±6.2pmol/mlであった。VE群においては、L-アルギニン投与前:9.5±3.1pmol/ml、投与後:10.5±6.5pmol/mlであった。2年間にわたる研究により、心不全における腎血流の低下には活性酸素にが重要な調節因子であることが明らかにされ、抗酸化作用のある薬剤により、腎血管抵抗が減少し腎血管のコンプライアンスが保持される可能性が示唆された。
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