研究課題/領域番号 |
12834007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤 定義 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10217458)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | マルチフラタル / 乱流 / アクティブスカラー / 秩序構造 / ダイナミックス / 乱流拡散 / マルチフラクタル / アクティブスクラー / 間欠性 / 特異性 |
研究概要 |
2次元熱対流系は3次元ナビエ・ストークス乱流と類似の性質をもつことを明らかにした。特にカスケード過程と微細秩序構造の存在は乱流に普遍的なメカニズムがあることを示唆する結果であり、乱流の基礎的理解に大きく寄与する成果を得た。主要な成果は以下の3点である。 1.温度渦度(温度勾配)が形成する微細秩序構造の同定 乱流中の微細秩序構造として、局所的な引き延ばしと散逸の釣合で維持されるヒモ状の温度ショックが存在すること、乱流の特性時間に比べ長時間維持されその長さ方向に強い空間相関を持つことなどナビエ・ストース乱流と共通な性質を持つことを明らかにした。更に、微細秩序構造がバーガス渦に対応する解析解で良く近似できること、更に多重構造などの解も表現できることを示した。 2.乱流拡散における微細秩序構造の役割の解明 微細秩序構造はその長さ方向に非常に長い相関を持つが、2粒子拡散においてコルモゴロフの意味でのスケール相似性を生み出すことに大きく寄与していることを明らかにした。微細秩序構造が乱流特性を生み出す主体であり重要な役割をもつことを示した。 3.非粘性での有限時間発散の可能性を示唆 局所的にメッシュを積み上げる高精度数値スキームを開発し、非粘性では2次元熱対流系は有限発散を起こすことを強く示唆する結果を得た。特異性は微細秩序構造の自己相似的な不安定性から生み出されており、この結果は非粘性極限においても微細秩序構造が不安定化し、これまで知られている乱流特性とは異なる可能性があることを示唆する。
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