研究課題/領域番号 |
12872003
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
林田 清明 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50145356)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 養子制度 / 養子縁組 / 里親 / 特別養子制度 / 少子化 / 人工授精 / 合理的行動 / 家族 / 養子 / 実子 / 親子 / 養育 / 合理的選択行動 / 家族の経済学 |
研究概要 |
まず、わが国では養子縁組の数が次第に減少している現実があり、この傾向が何を意味するかを家族の多様性という動きの中で探った。第二に、養子制度をそのいわば多くの"競争相手"との対比から検討した。まず、背景には家族に関する戦後の文化や価値・意識の変化や中絶の容易さがあり、また今日の晩婚化・少子化の現象が存在している。つぎに、里親制度・特別養子制度があり、医学や産科技術の発展は人工授精や代理母などを生み出している。これらの類似の制度が養子制度に与える影響と意義を把握しようとした。第三に、子どもには愛情とともに、養育や教育などの費用、また育てることに費やされる親の時間などを含めて多くの投資を必要とするため、前述の多様な競争相手の出現によって、他人の子を家族の一員に加えるという行動と選択はどのような変化を受けているかを考察した。家庭における愛情(ケア)という場面において人々がどのような行動をとっているかの検討は、子や養子をめぐる法規制の前提となるべきものである。 本年度は、最終年度に当たるため、とくに前年度で得られた知見やデーターをもとに、法への応用の可能性および派生する問題を点検したが、前年度で得られた仮説を細部において補正する必要があった。また、法学はもちろんとくに心理学や社会学など広く養子制度の研究者ならびに児童相談所などでの意見交換やレヴィユーを経た。これまでの検討と分析によって得られた知見をとりまとめ、派生する諸問題を検討して、わが国の養子制度と法規制の相互的影響を合理的選択行動という観点から研究をまとめる。
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