研究分担者 |
猿倉 信彦 千葉大学, 分子科学研究所, 助教授 (40260202)
東崎 健一 千葉大学, 教育学部, 教授 (30102031)
齋藤 健一 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80302579)
大竹 秀幸 千葉大学, 分子科学研究所, 助手 (80290899)
富永 圭介 神戸大学, 理学部, 教授 (30202203)
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研究概要 |
はじめに,超臨界流体のTHz吸収スペクトル測定専用の高圧セルの設計製作を行った。このセルは以下3つの特徴がある。1)200気圧の高圧下で光路長30μm-20mmまで可変である。その結果,幅広い密度領域での吸収スペクトルの測定が可能となった。2)窓材は大口径CVDダイヤモンドである。その結果,透過率および耐圧性が高く,波数5-80cm^<-1>の領域において精度の高いスペクトルの測定が可能になった。3)窓をTHz電磁波に対してブリュースター角に取り付けた。その結果,窓からの反射光を抑制し,またスペクトル上にのっていた干渉パターンを取り除くことができた。 上記セルを用いて,超臨界流体の遠赤外吸収スペクトルを測定した。その結果,気液曲線の延長線を境に,分子の回転運動は気体的自由回転から液体的束縛回転への遷移することが示された。またスペクトルから回転速度の時間相関関数をえて,超臨界流体の高密度領域においてlibrationが起因となる周期400fsのOscillationが観測された。超臨界流体をTHz電磁波を用いて観測したのは本研究が最初であり,またOscillationの観測という副産物もついてきた。これらの結果は複数の論文にまとまり,またその他にも投稿予定の論文がいくつかある。
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