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遺伝子発現におけるヒトの特異性に関する分子人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12874119
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関東京大学

研究代表者

植田 信太郎  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20143357)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード遺伝子発現 / ヒト / 分子人類学 / 多様性 / 分化 / 発生 / 脳 / ゲノム
研究概要

ヒトに最も近縁なチンパンジーとヒトとの間には遺伝子発現系にどのような違いが存在するのか,すなわち,遺伝子発現におけるヒトの特異性とは何か,を明らかにすることを目的として,転写因子の機能に関して,ヒト上科に属する霊長類(ヒトを含む)の間の比較をおこなった。転写因子は遺伝子発現プロモーター領域に特異的に結合して下流遺伝子の発現をコントロールすると共に形態形成に係わる因子であることが近年明らかにされた機能分子である。本研究ではヒトとヒト以外の霊長類との間で著しい差異を示す脳,その中でも神経高次活動を担っている大脳新皮質で特異的な発現が観察されているclass III POU転写因子を分析した。チンパンジー・ゴリラ・オランウータンそれぞれからclass III POU転写因子のメンバーであるBrain-2遺伝子を得,それらの塩基配列を明らかにした。驚くべきことに,観察された塩基置換はすべてコドンの3番目における同義置換であり,ヒト・チンパンジー・ゴリラ・オランウータンの間でそのアミノ酸配列は完全に一致していた。Brain-2転写因子はその転写活性化ドメインに特異的なアミノ酸リピート構造が複数箇所存在するが,ヒトならびにこれら類人猿の間ではすべての箇所のアミノ酸リピートの反復回数も完全に一致していた。以上の結果から、整写因子の活性をモジュレートすると同時に転写因子の特異性誘導に不可欠を機能分子である転写仲介因子との結合を含めて,ヒト・チンパンジー・ゴリラ・オランウータンの間でBrain-2転写因子そのものの機能は完全に同じであることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sumiyama, K.: "Adaptive evolution of the IgA hinge region"Mol. Brol. Evol.. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Iwamoto K: "Genomic organization and alternative transcripts of the human PQBP-1 gene."Gene. 259・1/2. 69-73 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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